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Texas Instruments,不要放射ノイズを抑えた自動車向け4チャネルD級アンプを発売
ニュース 2007年8月28日
米国Texas Instruments社は,自動車向けD級アンプを発売する.4チャネルの出力を備える.シングル・エンド入力の「TAS5414A」と,差動入力の「TAS5424A」の2品種を用意する.
ICパッケージ内部のボンディング・ワイヤの寄生容量を減らしたり,出力段のFETのスイッチング特性を改良するなどして,EMI(electro magnetic interference)を低減したことが特徴.同社から提供されるリファレンス・デザイン(プリント配線パターンや出力段の2次のローパス・フィルタの定数など)に従うことで,不要放射ノイズに関する国際規格であるCISPR25 Level5の規制値をクリアできるという.
動作電圧範囲は8~22V.電源電圧が14.4V,スピーカ・インピーダンスが4Ω,THD+Nが10%のときの出力は,1チャネル当たり28W,電源電圧が21Vのときは1チャネル当たり58W.
スピーカ・インピーダンスが4Ω,1チャネル当たりの出力電力が23Wのとき,電力変換効率は90%を超える.1チャネル当たりの出力電力が6Wのときは,80%を超える.例えば,4チャネルで合計24Wを出力した場合,あるアナログ・アンプの電力損失は35Wであったのに対し,本ICでは5Wと低い.この電力損失はそのまま熱となるため,アナログ・アンプでは大型のヒートシンクを用意する必要があり,外形の小型化が難しい.同社では,カー・オーディオ機器の市場が求める6~24個のスピーカを駆動するには,小型化や電力損失の面から,D級アンプが有利とする.
動作温度範囲は-40~+105℃.36ピンおよび44ピンPSOP3パッケージに封止する.
[写真1] TAS5414Aの外観
[写真2] 日本テキサス・インスツルメンツの車載向け半導体事業への取り組みについて説明した同社 執行役員,戦略企画本部長 兼 自動車事業担当の岡野明一氏
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