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NECエレクトロニクス,処理性能が従来品の2倍で,2G~3.5Gの携帯電話規格に対応したシステムLSIを発売
ニュース 2007年7月5日
NECエレクトロニクスは,3Gや3.5GのW-CDMA方式,および3.6MbpsのHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)に対応した携帯電話向けシステムLSI「M2(エムツー)」のサンプル出荷を開始した.従来品である「M1」と比べて処理性能を2倍に向上する一方で,消費電力は同程度に抑えたという.海外市場を意識して,2GのGSM/GPRS方式にも対応する.外付けの専用LSIを利用すれば,最大7.2MbpsのHSDPAに対応できるという.
本LSIは,動作周波数が最大500MHzのARM11コア(ARM1176JZF-S)やDSPブロックなどを搭載する.また,H.264準拠のCODECブロックを内蔵する.さらに,WVGA(480ピクセル×800ピクセル)に対応するLCDインターフェース,16ビット幅のフラッシュROMインターフェース,32ビット幅のDDR SDRAMインターフェース,SDカード・インターフェースなどを備える.外部インターフェースについては,UARTやI2C,Audio/Voice Serial,SPI,IrDA,USBに対応しており,さらに地上デジタル・テレビ・インターフェースやカメラ・インターフェースも備える.上面にメモリICを直接実装できるパッケージを採用した.
本LSIの低消費電力化は,さまざまな技術の組み合わせによって実現された.動作時に機能ブロックごとの動作状況をモニタしてクロック供給や電源供給を制御したり,並列処理を行ったりしている.また,リーク電流が大きくならないように製造時のばらつきを抑える技術を開発した.今後,ディジタル家電や車載機器などにもこれらの低消費電力技術を適用していくという.
[写真1] M2の外観(左側が上面で,この面の上にメモリICを実装できる)
[写真2] 携帯電話の評価ボードに実装されたM2
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