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機能安全に対応した車載ソフトウェア開発基盤作りに向けて,名古屋大学などがコンソーシアムを設立

 ヴィッツと名古屋大学大学院情報科学研究科 附属組込みシステム研究センターが中心となり,自動車制御用プラットホーム(基盤)開発のためのコンソーシアムを設立した.本コンソーシアムの目的は,機能安全に対応した自動車制御システム向けプラットホームの開発である.具体的には,リアルタイムOSや通信ミドルウェアの開発,およびそれらの応用システムの例示,ドキュメントの作成などを行う.

 リアルタイムOSについては,TOPPERS/ASPカーネルをベースに開発を行う.機能安全規格「IEC61508」のSIL(Safety Integrity Level)3に沿ったプロセス管理や安全性の分析方法を採る.また,従来はアプリケーション・ソフトウェアとして実装されていたメモリ・チェックなどの機能をカーネルに埋め込む方針.なお,TOPPERS/ASPカーネルは,μITRON 4.0仕様の標準機能(スタンダード・プロファイル)のみを実装したTOPPERS/JSPカーネルの改良版である.

 通信ミドルウェアはCAN,LIN,FlexRayの各車載ネットワーク規格に対応する.本コンソーシアムで開発したリアルタイムOSや通信ミドルウェアは,TOPPERSプロジェクトから公開される予定.

 本コンソーシアムには,アイシン・エイ・ダブリュ,アイシン精機,サニー技研,東海ソフト,東海理化電機製作所,トヨタ自動車,豊通エレクトロニクス,名古屋市工業研究所,北海道立工業試験場,ルネサス テクノロジなども参加している.また,本コンソーシアムのプロジェクトは,経済産業省の「平成18年度 戦略的基盤技術高度化支援事業(中小企業基盤整備機構)」に採択されている.期間は3年間.この間に,リアルタイムOSや通信ミドルウェアについて,国内の第3者テスト機関によるIEC61508 SIL3の模擬認証の実施を目指している.


[写真1] ET 2006にて記者発表を行うヴィッツ 開発第3部 部長の服部博行氏


[写真2] プロジェクトの概要


[写真3] ET 2006における応用システムのデモンストレーション(機能安全対応システムの評価用として本コンソーシアムから提供される予定)

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