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YRPユビキタス・ネットワーキング研究所,センサ・ネット向けUWBに対応した10mm角のRFIDモジュールを開発

 YRPユビキタス・ネットワーキング研究所と日立製作所は,無線通信方式としてセンサ・ネットワーク向けのUWB(Ultra Wideband)を用いたRFIDモジュールを共同開発した.外形寸法は10mm×10mm×10mm.UWBの用途としてはパソコンとその周辺機器の接続,AV機器との映像データ伝送などが注目を集めているが,センサ・ネットワークへの応用も考えられている.比較的低速で,低消費電力,高精度測位などの特徴を備えた無線PAN(personal area network)にUWBを利用する通信規格が,IEEE802.15.4aとして策定中である.今回のRFIDモジュールは,IEEE802.15.4aのドラフト仕様に沿って開発された.

 本RFIDモジュールは,中心周波数が4.1GHz,帯域幅が1.4GHzの周波数帯を利用する.通信方式はインパルス型と呼ばれるもので,2nsのパルスを30ns間隔で送信する.変調方式はDBPSK(differential binary phase shift keying).通信距離は10m(伝送速度10Mbps)~30m(同250kbps).測位精度は30cm.

 本RFIDモジュールは,国内のアンテナ・メーカと共同開発したアンテナのほか,ルネサス テクノロジ製のCPU(H8/SLP),温度センサ,ボタン電池などを搭載している.また,これとは別に,加速度センサや光センサなどを接続して使用する汎用のセンサ・モジュールも開発した.「現在のところ,送信機能のみに対応しているが,将来的には受信機能も搭載し,複数ノードを無線接続することでネットワークを構築するマルチホップに対応させたい」(同研究所 所長の坂村健氏).

 消費電流は最大19mA,待機時は1μA.電池寿命は,150mAhの電池を用いて5分間に1回の送信を行うという条件で,9年以上になるという.

 製品化については,標準化の動向および国内の無線通信の利用周波数に対する法整備などを見ながら検討していくもよう.RFIDモジュールの単価は,大量受注時で数百円のオーダになるという.


[写真1] YRPユビキタス・ネットワーキング研究所 所長の坂村健氏(右手に持っているのが10mm角のRFIDモジュール)


[写真2] RFIDモジュール(写真左が10mm角のRFIDモジュール.写真右が汎用センサ・モジュール)


[写真3] デモンストレーションのようす(幅2nsのパルスを出力している)

■連絡先
YRPユビキタス・ネットワーキング研究所
TEL: 03-5437-2270
URL: http://www.ubin.jp/

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