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Actel,フラッシュFPGAに実装するソフト・マクロのARM7コアとその開発環境を発売

 米国Actel社は,同社のFPGA「ProASIC3ファミリ」に実装するソフト・マクロのARM7TDMIコア「CoreMP7」,CoreMP7やその周辺回路をFPGAに組み込むための開発ツール「CoreConsole」,およびCoreMP7の開発キットを発売した.ProASIC3ファミリは,フラッシュ・メモリ・セルをプログラム素子として利用するFPGAである.SRAMベースのFPGAと異なり,外付けのコンフィグレーションROMを必要としない.同社は2005年3月に,英国ARM社からARM7TDMIコアのライセンスを受けたことを発表している.

 CoreMP7の動作周波数は最大25MHz.32ビットのARM命令セットと16ビットのThumb命令セットに対応している.3段パイプライン構成のALUや32ビット・バス・インターフェース,コプロセッサ・インターフェース,デバッグ用のJTAGインターフェースなどを備えている.本ARM7コアをFPGAに組み込む場合,Actel社のシステム・ゲート換算で25万ゲート程度の論理セル(VersaTile)を必要とする.ARM7TDMIに対応した市販のリアルタイムOSやCコンパイラ,デバイス・ドライバ開発ツール,デバッガなどは,そのまま利用できるという.また,ARM社の開発環境であるRealViewの機能限定版「RVDK」をActel社が販売する.

 CoreConsoleは,本ARM7コアやその周辺回路のコンフィグレーションを設定するためのツールである.ユーザはブロック図エディタを使って,用意されたライブラリ(IP Vault)からCPUコアやバス,バス・ブリッジ,メモリ,メモリ・コントローラ,割り込みコントローラ,タイマ,UART,I/Oポートなどを選択し,それぞれの間を結線する.この情報をもとに,本ツールはバス・ファンクショナル・モデル(ブラックボックスどうしをつないだRTL記述)とテストベンチを生成する.実際のCPUコアや周辺回路の設計情報は,後工程の配置配線時にインスタンスされる.そのため,CPUコアなどの内部情報をユーザが閲覧することはできない.

 本ツールのライブラリに,ユーザ定義のIPコアを追加することも可能である.IPコア情報の記述方法はSPIRIT(Structure for Packaging, Integrating and Re-using IP within Tool flows)コンソーシアムの仕様に従う.

 CoreMP7の開発キットには,60万ゲートのFPGA(M7A3PE600),2Mバイトのフラッシュ・メモリ,2MバイトのSRAMが搭載されたボードが含まれている.このボードは,外部インターフェースとして,RS-232-C,Ethernet,USB,CAN,AHBバスの各インターフェースを備えている.

 CoreConsoleとRVDMは2005年11月から,開発キットは2006年1月から出荷を開始する予定.


[図1] CoreConsoleの画面例

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アクテルジャパン株式会社
TEL: 03-3445-7671
E-mail: japan@actel.com
URL: http://www.jp.actel.com/

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