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NECとNECエレ,効率良くマルチコア内蔵プロセッサを利用するためのバス技術やOS技術を公開
ニュース 2005年2月8日
NECとNECエレクトロニクスは,携帯電話向けアプリケーション・プロセッサ「MP211」に使われているバス技術やセキュリティ技術,ソフトウェアを移植しやすくするために開発したOS技術などを公開した.MP211は,三つのCPUコア(CPU1~CPU3)と一つのDSPコアを搭載したプロセッサであり,2004年9月に発表されている.
内部バスは,32ビット幅のものを4本用意した.コアや機能ごとにバスを使い分ける.また,セキュリティに配慮して,CPUコアごとに,参照できるデータ領域や通信できるCPUコアをハードウェアで制御するようにした.具体的には,個人情報などの重要なデータを参照できるCPUを1個(CPU1)に限定した.そして,CPU1はCPU2とだけ通信でき,CPU2はCPU1とCPU3の二つと同時に通信できないようにした.信頼できないアプリケーション・ソフトウェアはCPU3で動作させる.これにより,重要なデータを守ることができるという.
さらに,アプリケーション・ソフトウェアをマルチコアに対応させる手間を省くため,各CPUコアのOS上にラbパ(ソフトウェア・モジュール)を搭載した.これにより,あるCPUコア上で動作しているアプリケーション・ソフトウェアがバスを介して別のCPUコア上で動作しているアプリケーション・ソフトウェアと通信する際に,同一CPU上でのプロセス間通信でるかのように見せかけられるという.なお,OSはLinuxを使用している.
今回公開した技術のうち,ハードウェア関連技術については2005年2月6日~10日に米国カリフォルニア州San Franciscoで開催された国際学会「国際固体素子回路会議(ISSCC2005)」で詳細を発表した.また,ソフトウェア関連技術については,2005年3月に横須賀リサーチパークで開催される「電子情報通信学会 モバイルマルチメディア通信研究会」で発表する予定.
[図1] 4本の内部バスを用途に合わせて使い分けている
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