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NECエレクトロニクス,MontaVista Linuxを独自にカスタマイズして携帯電話/ディジタル家電向けLSIユーザに提供
ニュース 2004年11月1日
NECエレクトロニクスと米国MontaVista Software社は,組み込み向けLinux OSのカスタマイズと販売に関する業務提携を結んだ.NECエレクトロニクスが同社のCPUやシステムLSIといっしょに,同社がカスタマイズしたMontaVista Linuxと基本ミドルウェアを顧客に提供していく.対象となるのは,携帯電話やディジタル家電,カー・ナビゲーション・システム向けのCPUやシステムLSIである.
MontaVista社は,NECエレクトロニクス以外の半導体メーカとも業務提携を結んでいる.従来は,CPUやシステムLSIなどの製品ごとに契約を結び,MontaVista社が製品別のLSP(Linux Support Package;リファレンス・ボードについて動作確認を行ったデバイス・ドライバやLinuxカーネル)の開発や移植を行っていた.これに対して今回の提携では,NECエレクトロニクスがLSPを独自に開発・移植したり,販売することができる.NECエレクトロニクスが開発したLSPの認定作業や移植後のサポートはMontaVista社が行う.
この業務提携に従って開発された製品として,NECエレクトロニクスが2004年9月末に発表したアプリケーション・プロセッサ「MP211」がある.本プロセッサは,三つのCPUコアと一つのDSPコアを搭載する,いわゆるマルチコア構成をとる.OSは,MontaVista Linux(Consumer Electronics Edition)をサポートしている.MontaVista Linuxはシングルコア向けであるため,割り込みやメイン・メモリの共有について複数コアに対応できるように,同OS用のラッパ・ソフトウェアを両社で共同開発したという.