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Cadence,最大2.56億ゲートの回路を検証できる論理エミュレータを発売

 米国Cadence Design Systems社は,最大2.56億ゲートの回路を検証できる論理エミュレータ「Incisive Palladium II」を発売する.対応できる回路規模が,同社の従来機種(Incisive Palladium)の2倍になった.一方,I/O数は従来機種の約7倍に,筐体の外形寸法は約1/3になった.システム・クロックの動作周波数は600kHz~1.2MHz程度.

 ユーザは,RTL(register transfer level)データを入力する.例えば,450万ゲートの回路を論理エミュレータに展開する際の処理時間(コンパイル時間)は15分~33分程度だったという.設計データの入力言語として,Verilog HDL,SystemVerilog,VHDLに,テストベンチの入力言語(またはライブラリ)として,Verilog HDL,SystemVerilog,VHDL,SystemC,SCV(SystemC Verification Library),C/C++,e言語(米国Verisity社の検証言語)に対応している.

 今回,768個のカスタム・プロセッサを内蔵するASICを2個,16MバイトのDDR(double data rate)SDRAMを8個搭載するマルチチップ・モジュールを新たに開発した.ASICは,実効ゲート長が70nmのCMOSプロセスで製造した.一つのマルチチップ・モジュールが模擬する論理回路の規模は約450kゲート.従来機種では256プロセッサを内蔵するASICを1個,32MバイトSDRAMを2個,1MバイトSRAMを1個搭載するマルチ`ップ・モジュールを利用オていた(ASICは,実効Qート長が0.12μmのCMOSプロセスで製造).実装密度が向上したことにより,論理エミュレータの大容量化や小型化が可能となった.

 このほか,トランザクション・ベースの検証を行うための論理エミュレータ用インターフェース規格であるSCE-MI(Standard Component Emulator-Modeling Interface)に対応している.また,複数のユーザが論理エミュレータを共有して利用できる機能を備えている.同時に利用できるユーザ数は最大32(従来機種は最大16).

 すでに特定ユーザへの出荷を開始している.2004年第4四半期には,一般ユーザへの出荷を開始する.


[写真1] Incisive Palladium IIの外観(一つの筐体は1,600万ゲートの回路に対応し,最大16個の筐体を接続できる)


[写真2] Incisive Palladium IIが内蔵しているマルチチップ・モジュール

■価格
1.62億円(530万ゲート対応,99年間のライセンス)
8,232万円(同上,1年間のライセンス)

■連絡先
日本ケイデンス・デザイン・システムズ社
TEL: 045-475-2311
URL: http://www.cadence.co.jp/

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