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Cadence,PCI Expressや10GビットEthernetなどに対応したLSIを開発するための論理エミュレータ用速度変換ボードを発売
ニュース 2004年7月21日
米国Cadence Design Systems社は,同社の論理エミュレータ「Palladium」のオプションとして,PCI ExpressやEthernet,USBのインターフェース回路を備えるLSIを開発するための速度変換ボードを発売した.PCI Expressに対応する「PCI Express SpeedBridge」,10M/100M/ギガビット/10GビットEthernetに対応する「Multi-Ethernet SpeedBridge」,USB 1.1や同2.0(ハイスピード・モードを含む)に対応する「USB SpeedBridge」の3機種を用意する.
論理エミュレータによる機能検証時の動作クロック周波数は数百kHz~数MHzと,実機の動作クロック周波数と比べてかなり低い.本速度変換ボードを介して論理エミュレータとパソコンを接続すると,両者の間で直接データを受け渡せるようになる.例えばPCI Express SpeedBridgeを介して論理エミュレータとPCI Expressインターフェースを備えたパソコンを接続すると,LSIを試作・製造する前に,パソコン上で動作するデバイス・ドライバやアプリケーション・ソフトウェアと組み合わせてデバッグできるという.PCI Express SpeedBridgeは,1,2,4,8,16レーンの伝送や4kバイト以上のバースト転送などに対応している.
これとは別に,本論理エミュレータ(Palladium)は,新たに「Transaction Based Acceleration」と呼ぶ構成で機能検証が行えるようになった.これは,テストベンチ(ソフトウェア・モデル)はパソコン上で実行し,設計データは論理エミュレータ上に展開し,それらの間をトランザクション・レベルのインターフェース(SCE-MI:Standard Component Emulator-Modeling Interface)で接続する構成である.信号レベルのインターフェースで接続する場合(Signal Based Acceleration)より検証速度が約1けた速くなるという.また,テストベンチも含めて検証環境全体を論理エミュレータ上に展開した場合(Embedded Testbench Acceleration)と比べると検証速度は遅くなるが,検証作業の途中でテストベンチを修正したり,再利用しやすいという利点がある.また,本論理エミュレータは,入力記述としてVerilog2001やSystemVerilogの構文のサポートも開始した.
[図1] 論理エミュレータと速度変換ボード
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