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ARM,1CPU当たりの消費電力を0.57mW/MHzに抑えたマルチプロセッサ・コアを発売
ニュース 2004年5月26日
英国ARM社は,1~4個のCPUコアで構成されるマルチプロセッサ・コア「MPCore」を発売した.本マルチプロセッサ・コアの基本アーキテクチャはARMv6である.NECエレクトロニクスと共同開発した.NECエレクトロニクスは,今後,本マルチプロセッサ・コアを民生機器や車載機器,携帯機器などに採用していく予定.
本マルチプロセッサ・コアは,Javaコードを高速に処理するJazelle技術やAMBA AXI(Advanced eXtensible Interface),タスクごとに動作周波数や電圧を調整するIEM(Intelligent Energy Manager)などに対応している.ただし,セキュリティ機能のTrastZoneには対応していない.また,複数のコアを有効に利用し,かつ整合性をとるために,1次キャッシュ・メモリの構成を変更した.
本マルチプロセッサ・コアは,最大4ウェイの対称マルチプロセッシング(SMP)と非対称マルチプロセッシング(AMP)に対応している.550MHz動作時の処理性能は最大2,600Dhrystone MIPS.
電力管理機能のIEMによって,1CPUの場合の消費電力は0.57mW/MHzに抑えることができた(130nmプロセス使用時).キャッシュ・メモリ(データ用が32Kバイト,命令用が32Kバイト)や割り込み分配回路の消費電力を加えた場合,1CPUのコアの消費電力は0.8mW/MHz,4CPUの場合は3.3mW/MHzとなる.待機時にRAMだけに電力を供給し,CPUへの電圧とクロックの供給を停止すれば,さらに消費電力を下げることができる.
ライセンスの提供はすでに始まっている.ライセンス料金は4CPU単位に支払う必要がある.FPGAに四つのCPUコアを搭載した評価ボードなども提供する.
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