3D映像を取り扱う業務用機器や研究成果の発表が続々 ―― デジタルコンテンツEXPO 2011

北村 俊之

tag: 組み込み

レポート 2011年10月28日

●市販のフルHDビデオ・カメラを用いて裸眼で見える3D映像を生成

 神奈川工科大学情報学部 情報メディア学科(谷中研究室)は,市販のフルHDビデオ・カメラを用いて,リアルタイムにEFV(Extended Fractional View)方式の3D映像を生成・表示するシステムを展示した(写真5).本システムでは,撮影用フライ・アイ・レンズ(レンズ・アレイ)と凸レンズを通して被写体を撮影し,これをパソコン上で処理してEFVのデータを生成する.生成された画像をパソコンの画面に表示し,表示用フライ・アイ・レンズを通すことで,裸眼で3D表示を見ることができる.

 

写真5 神奈川工科大学情報学部情報メディア学科(谷中研究室)のフルHDビデオ・カメラを用いた3D映像生成・表示システム

 

 この3D表示はインテグラル・フォトグラフィ方式の一種で,水平方向だけでなく垂直方向を含む全方向に視差がある映像となる.EFV方式を採用したことで,高品質な3D映像を比較的簡単な構成で安価に実現できたという.本システムに通信機能を付加すれば,例えば3D映像の生中継や3D電話にも応用できるという.

 

 

●書いた文字や図をEvernoteに転送できるホワイト・ボードを展示

 内田洋行は,書いた文字や図をワンタッチでEvernoteに転送できるホワイト・ボード「書撮りくんEN」を展示した.文字や図を画像ファイルとして取り込めるだけでなく,その画像ファイルを文字認識処理によりテキスト・データに変換して転送することも可能.これにより,会議のメモや議事録などを作成しやすくなる.画像ファイルのテキスト・データへの変換には,シンガポールO-RID GLOBAL BPO社のクラウド型サービス「O-RID KYBER」を採用した.

 

写真6 内田洋行のホワイト・ボード「書撮りくんEN」

 

 Evernoteとは,クラウド・システムを利用した米国Evernote社の個人用ドキュメント管理システムである.Evernoteに保存された情報は,パソコンやスマートフォン,タブレット型端末などで閲覧できる.クラウド上に会議の情報を蓄積することにより,会議の欠席者や遠隔地の参加者とも情報を共有しやすくなる.

 

 

きたむら・としゆき


 

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