ARM Forum 2010 Preview --Forum Topics
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2010年10月15日
Message from ARM
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エレクトロニクス立国の日本で毎年開催される「ARM Forum」は,イギリス本社でも,重要なイベントの一つと位置づけられています.今年のキーノート・スピーチは,英国ARM 社よりChief Operating Officer(COO)のGraham Budd 氏が来日され,COO の立場から見た将来のARM の方向性を日本のエンジニアに講演されます.そこで,Graham Budd 氏から今年の見所や日本市場への期待をこめたメッセージが届きましたので紹介いたします. |
英国ARM社のグラハム・バッドです.今年もARM Forumに参加できることになり,ご来場いただく皆様に,多くの新しい技術を紹介させていただくことを今から楽しみにしています.
私は,2007年に開催されたARM Forumで講演いたしました.あれから,3年が経過しましたが,私たちを取り巻く世界市場は大きく変化しています.高性能で低消費電力なさまざまなモバイル機器が,市場に発表されました.ARMは,この高性能で低消費電力なモバイル機器と組み込みプロセッサを実現する最先端のテクノロジを提供しています.
私たちの快適で便利な生活は,スマートフォンやデジタル・ホーム,Connected TV,タブレットPCなどのネットワーク機器により実現されています.クラウド・コンピューティング時代の到来とともにテクノロジーはさらなる競争と既存の産業構造の変化をもらすことになるでしょう.ARMはパートナーと緊密に協力し,テクノロジーが素晴らしいものであり続けるように努力していきたいと思います.それにより,未来の人々が現在よりも快適に,さらにグリーンに囲まれるようなライフスタイルを続けることができることを願います.まさに,今年のARM Forum 2010のテーマである「The Future is in Your Hands」と言えるのではないでしょうか.
3年前,私からのARMコアの解説は,Cortex-A8についての紹介でした.それから,Cortex-A9,Cortex-A5とリリースし,今年は,9月9日に発表した,ARM Cortex-A15について紹介させていただきます.ARM Cortex-A15はスマートフォン,タブレットPC,家庭用ゲーム機器のようないろいろなモバイル・コンピュータに利用でき,さらに,そのパフォーマンス・レベルは,ワイヤレス基盤,基地局,ネットワークとサーバ・アプリケーションまで範囲を広げることができると信じています.
ARMは,今後さらに組み込みOSの企業や団体との連携を図り,クラウド・コンピューティングの実現に取り組んで参ります.その一環として,今年からARMは,車載インフォテインメント(IVI:In-Vehicle Infotainment)機器向けオープン・ソース・ソフトウェアの開発を推進する団体などで活動しています.
私が担当するスピーチでは,お客様がARMを将来に渡って安心してご利用いただけるように,Cortexファミリの今後のロードマップや,さまざまな企業とのパートナーシップ等についてお話しさせていただく予定です.また,会場内では,約35セッションのテクニカル・セミナーとARMパートナー企業よる最新のプレゼンテーションや展示・デモをご用意しております.皆様のビジネスにお役立ていただける情報が盛りだくさんのARM Forum2010の会場でお会いできることを,ARM社員一同楽しみにしております.
Graham Budd
英国ARM社
Chief Operating Officer