組み込み機器への導入が進むKDDIの通信モジュール ―― 自動車のテレマティクス・サービスや産業装置,電子看板,NC工作機械まで
――貴社製品のラインナップを教えてください
中嶋氏:ラインナップには,通信方式としてEV-DO(CDMA 1X WIN)とCDMA 1X の2 種類があります.EV-DO はコスト(通信モジュール費用)が若干高くなりますが,高速で,耐久性が準車載仕様に対応した機種も選択できます.一方,1X は低速ですが,安いコスト(通信モジュール費用)で多くのユーザに採用されています.
増田氏:小型・高速通信が必要な場合は「KCMP」(写真1),耐熱・耐震が必要な場合は準車載タイプの「KCMV-200」(写真2)や「KCMX-100」(写真3),小型・計量・省電力が必要な場合は,ハンディ・ターミナル端末などに適している「WM-M210A」(写真4)がお勧めです.また,「WM-M210A」「WM-M200A」(写真5)には緊急地震速報機能が搭載されています.組み込み機器でもっとも多く使われているのは「WM-M200A」です.
KDDI の通信モジュールには評価ボード(写真6)が用意されており,これを購入していただくと,通信モジュールの評価や機器との接続確認がすぐに可能となります.
―― WM-M200A が一番使われているのはなぜですか?
中嶋氏:安価なことも理由の一つですが,CDMA 1X の通信モジュールは,インターフェースがシリアル接続でつなぎやすく,比較的安価なCPU をお使いの場合でも制御しやすいことが挙げられます.EV-DO タイプの通信モジュールの場合,通信速度が高いことからUSB インターフェースを採用していますのでドライバ・ソフトウェアが必要です.一部のOS 対応のサンプル・ドライバはKDDI から提供しますが,それをお客様が使用するOS や環境に合わせて手直しする必要があります.監視系のシステムでは,必ずしも速い通信速度は要求されないこともあり,安価でドライバの開発が不要であるCDMA 1Xの「WM-M200A」を数多くお使いいただいている理由だと思います.
――通信モジュールを利用してシステム構築を行う場合,貴社からどのような支援が受けられますか?
増田氏: KDDI では,製品開発などをサポートするため,パートナ制度を設けており,技術情報の提供や技術サポート,試験環境の提供,販売支援情報の提供などの支援を行っています.無線網だけでなく固定網もKDDI が1 社で提供可能なため,窓口を1 本化しています.
中嶋氏:パートナ企業に対して,必ず一人の技術担当SE が付き,その担当SEを通して,さまざまな質問に答えたり,情報を提供したりして,支援を行っています.SE によるサポートは全国で可能なため,通信モジュールや通信技術に関する特別な知識がなくても安心して導入していただけます.
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