エニア
われわれの会社は1968年に設立されました.グローバル企業で,オフィスは日本,中国,米国,フランス,ドイツ,英国にあり,本社はスェーデンです.売り上げは1億ドル程度です.収益を上げている会社です.
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われわは三つのものを市場に供給しています.ソフトウェア,サード・パーティ製品,コンサル・サービスです.ソフトウェアとして,よく知られているリアルタイムOS製品のOSEを提供しています.事実として,世界の基地局の約半数にはOSEが使われています.また,第3世代携帯電話機のほぼ半数にも入っています.毎日,OSEを100万個出荷しています.
OSE5はフル機能製品です.OSECKはDSP用,OSEEpsironはマイクロコントローラ用,フルレンジのOSを提供しています.
Elementはミドルウェア・プラットホームです.Polyhedraは,メモリ上で動作させるデータベースで,ネットワーク装置でよく使われています.OptimaはEclipseベースのツールです.LINXはIPC(プロセス間通信)ソフトウェアです.NASP(Network Application Services Platform)は通信装置向けのソフトウェアで,多くのコンポーネントからなり,それらを組み合わせたり,アプリケーションに合わせてカスタマイズしたりできます(ミドルウェアではない).
いくつかのサード・パーティ製品も販売しています.ツール,ネットワーク・プロトコル,セキュリティ,いくつかのアプリケーション,そしてLinux OSです.それからコンサルティング・サービスを提供しています.300人のコンサルタント・エンジニアを抱えています.おもに通信の分野で,システム構築やテストなどのしごとをしています.
フル市場セグメントで活動しています.通信インフラ,無線通信,医療,自動車です.
ノキア,エリクソン,富士通,ヤマハ,モトローラ,アルカテルといったクライアントは通信インフラの世界です.このほか,ソニー・エリクソン,中国のZTEほか多数の携帯電話機メーカと協業しています.
ボーイングは,システムのテストや検証のコンサルティング・サービスの顧客です.エリクソンやノキアの基地局向けの先端的なテストも行っています.
エニアはソフトウェア階層の最上位からハードウェアまで提供しています.IPCを提供しています.基本的に,データベースやミドルウェア製品も提供しています.
顧客は再利用可能な標準化されたソフトウェアを調達でき,顧客は競合製品と差異化するためのアプリケーション・ソフトウェアの開発に注力できます.ノキアの基地局とエリクソンの基地局の間の違いはアプリケーションです.
日本人が携帯電話にかける月当たりの金額はいくらぐらいですか? 6000円くらいですか?7000円くらいですか? 世界のネットワーク・サービスは平均でおよそ40ドルです.ここで,NEC,ノキア,エリクソンなど各社がねらう次の大きな機会があります.あなたは携帯電話を持っています.私も持っています.多くの日本人も持っています.次の市場は中国,インド,アフリカです.中国やアフリカの人は,いくら支払ってくれるでしょう.
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私たちは5~7ドルと推測しています.40ドルから5~7ドルに下がります.市場はすさまじい変化を迎えます.何が起こるか.
通信事業者は今日の何分の一かのコストで,サービスを提供し続けなければならない.
それを実現するために,ノキアやモトローラ,富士通などのネットワーク機器メーカは,必要とされるネットワーク容量を今日よりずっと安価に提供しなくてはなりません.これらのネットワーク・ベンダには,今日よりずっと安価な技術が求められるでしょう.これが変化です.
月額に到達するのは,おそらく不可能でしょう.