コードからUMLクラス図を逆生成,UMLツールのI-Logix社が日本での活動を強化

組み込みネット編集部

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インタビュー 2003年7月31日

 すでに国内外のいくつもの企業がUML(Unified Modeling Language)に準拠したソフトウェア開発ツールを提供している.組み込みリアルタイム・システムと制御システムを対象としてCASEツールを開発している米国I-Logix社もその一つである.同社は,組み込みシステム向けのUMLツール「Rhapsody」を出荷している.2003年7月,I-Logix社は日本における販売体制を強化することを発表した.従来から販売代理店だった伊藤忠テクノサイエンスに加えて,東芝情報システムと新たな販売代理店契約を結んだ.また,キャッツと販売提携を結んだ.I-Logix社の日本における戦略やRhapsodyの強みについて,I-Logix社 CEO(Chief Executive Officer)のGene Robinson氏と,Director, iNotion MarketingのJim McElroy氏に聞いた.

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[写真1] I-Logix社 CEOのGene Robinson氏
第6回 組込みシステム開発技術展(ESEC)に合わせての来日である.

――Rhapsodyの特徴は何ですか?

Jim McElroy氏 UMLモデルとソース・コードの連携が強いことです.RhapsodyはUMLモデルからソース・コードを自動生成するだけでなく,ソース・コードからUMLモデルのクラス図を逆生成することができます.また,生成したソース・コード記述を変更すると,それがクラス図にも反映されます.

 UMLモデルから自動生成できる言語はAda,C,C++,Javaです.

――現在のバージョンや,今後の予定について聞かせてください.

Gene Robinson氏 2003年7月には,バージョン4.2をリリースしました.このバージョンでは,メモリの制限が厳しいコンシューマ・エレクトロニクス機器向けに使いやすいように改良を加えています.今後は,ユーザ・インターフェースの改善やUML2.0対応などを予定しています.

――I-Logix社は,UML2.0仕様の策定に関わっているのですか?

Gene Robinson氏 はい.そもそもI-Logix社はOMG(Object Management Group)が1989年に設立される前からのメンバ4社のうちの1社です.現在もContributing MembersとしてOMGの活動に参画しています.

――日本法人の設立は予定していますか?

Gene Robinson氏 はい.2003年7月に,I-Logix社の社員として日本に常駐するスタッフを1名雇いました.これから1年以内に日本法人を設立する予定です.

――キャッツとは「販売代理店契約」ではなく「販売提携」なのですね.

Gene Robinson氏 すでに当社は,当社のグラフィカル入力のソフトウェア開発ツール「StatemateMAGNUM」のAPI(application programming interface)をキャッツに公開しており,キャッツはCASEツール「ZIPC」とのインターフェース・ソフトウェアを提供しています.Rhapsodyについて具体的にどうするかはまだ決まっていませんが,同じようなことが考えられます.

――日本における売り上げ目標は?

Gene Robinson氏 現在,日本の売り上げは世界の売り上げの5%程度ですが,これを15%に引き上げたいと考えています.

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