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名古屋大学,車載制御システム向けプラットフォームに関する共同研究企業を新たに募集
ニュース 2013年11月21日
名古屋大学 大学院情報科学研究科 附属組込みシステム研究センター(NCES)は,2014年4月から開始する「車載制御システム向け高品質プラットフォームに関するコンソーシアム型共同研究(仮の略称:APコンソーシアム)」の参加企業の募集を開始した.
同大学は,2011年度~2013年度にかけて「次世代車載システム向けRTOSの仕様検討及び開発に関するコンソーシアム型共同研究(略称:ATK2コンソーシアム)」を実施してきた.本研究では,AUTOSAR OS仕様をベースとして,車載制御システム向けのリアルタイムOSの仕様をまとめるとともに実際のソース・コード(TOPPERS/ATK2)を開発した.また,開発したソフトウェアの設計書と検証スイートも開発した.
2014年度からの研究では,これらの開発成果を発展させる形で,リアルタイムOSの機能安全規格対応や時間パーティショニング機能の検討・開発,各種モジュールの開発などを実施する計画.研究は年度ごとの契約で実施するが,3年程度の継続実施を予定している.ATK2コンソーシアムにはトヨタ自動車などの11社が参加している(2013年度現在).APコンソーシアムにはさらに数社の自動車企業などが興味を示しているといい,参加企業数は増える見込み.
本研究成果の一部(ソース・コードなど)は,TOPPERSプロジェクトを通じてオープン・ソース・ソフトウェアとして配布する.一方で,開発したソフトウェアの設計書や検証スイートなどについては,コンソーシアム・メンバ以外には有償でライセンスする.2011年度~2013年度の研究成果についても,既に2013年1月より,AUTOSAR OS仕様をベースとしたリアルタイムOS「TOPPERS/ATK2」をTOPPERSプロジェクトから配布している.また,AUTOSAR COM仕様およびCANIF仕様をベースとした通信スタックと,RTE(Run-Time Environment)ジェネレータについても現在開発を進めており,2013年度末にはこれらをTOPPERSプロジェクトから配布する予定.
写真1 発表を行う名古屋大学 大学院情報科学研究科 附属組込みシステム研究センター センター長/TOPPERSプロジェクトの高田 広章氏

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