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STMicroelectronics,セット・トップ・ボックスやホーム・ゲートウェイ向けのトランスコーディング技術を発表
ニュース 2013年9月13日
STMicroelectronics社は,ホーム・ゲートウェイから住宅内の各種ネットワーク対応機器へ,さまざまなデータ・ファイルのコンテンツを配信可能とするトランスコーディング技術を発表した.本トランスコーディング技術は,同社のホーム・ゲートウェイ用プロセッサ「STiH416」や「STiH407」,「STiH410」,「STiH412」に搭載される.
本トランスコーディング技術は,2007年12月に同社が買収した,米国Genesis Microchip社のFaroudja技術(ファロージャ:DCDiなどの映像補正技術)に新たに取り入れられた技術として位置づけられている.
トランスコーディングとは,データ・ファイルの圧縮・符号化形式(エンコード)を変更する技術である.この技術により,処理能力やメモリ容量が不足する機器を含め,有線・無線を問わず住宅内にある全てのネットワーク対応機器で,各種放送やインターネット・サービスにアクセスできるようになるという.
従来のセット・トップ・ボックスやホーム・ゲートウェイ・システムは,サポートするトランスコード・チャネル数が制限されており,必要なチャネル数に応じて専用トランスコーダ機器が別途必要だった.また,インターレース解除(デインターレーサ)などの動画処理技術に関連した画質の制約を受けていた.さらに,コンテンツがテレビ放送に限定されていたため,JPEGやMJPEG,DivX,VP8,VC-1,WMVといった形式のユーザ生成コンテンツをストリーミングすることができなかった.
同社は,今回のトランスコーディング技術により,このような制約を解決したという.ホーム・ゲートウェイ機器において,インターレース解除とポスト処理を組み合わせたFaroudja技術を活用することで,IP接続機器でコンテンツを高画質で表示できる.本技術は,同社のチップセットに実装され,オープン規格であるGStreamerに基づいて同社が開発した新しいソフトウェアによりサポートされる.このソリューションにより,多くの受信データ形式のH.264へのリアルタイム変換が可能になる.そのため,ユーザは,タブレット,モバイル機器,ノートPC,ネットワーク接続型テレビなど,住宅内のあらゆるネットワーク対応機器でテレビやWeb閲覧,ゲームといったサービスを楽しむことができるようになる.
図1 Faroudja技術のロゴマーク

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