[ keyword: OS, オープン・ソース, 自動車 ]
TOPPERSプロジェクト,マルチコアに対応した自動車制御システム向けのオープン・ソースOSを公開
ニュース 2013年5月10日
TOPPERSプロジェクトは,2013年6月,自動車制御システム(車載システム)向けのリアルタイムOS「TOPPERS/ATK2(Automotive Kernel 2)」のマルチプロセッサ対応版をオープン・ソース・ソフトウェアとして公開する.既に2013年1月から公開しているオープン・ソースOS「TOPPERS/ATK2」をベースに,マルチプロセッサ・システム(マルチコアLSIなど)に対応させた.
「TOPPERS/ATK2」の開発は,名古屋大学大学院 情報科学研究科 附属組込みシステム研究センター(NCES)が,トヨタ自動車やデンソーなどの企業13社と共同で「次世代車載システム向けRTOSの仕様検討および開発に関するコンソーシアム型共同研究(略称:ATK2コンソ)」として,2011年度より3カ年計画で取り組んでいる.開発したリアルタイムOSや通信スタック,ジェネレータなどは開発終了後,オープン・ソース・ソフトウェアとして一般公開することになっている.これまでは,コンソーシアムの参加企業にメリットを出すため,開発終了の1年後に一般公開することにしていたが,今後は開発終了後すみやかに公開することにした.その代わり,検証スイートと設計書はコンソーシアム参加企業が自由に使用できるのに対し,参加企業以外には有償でのライセンス提供とする.
同OSは,欧州で普及している車載システム向けの「AUTOSAR OS仕様」に基づいて開発されているが,互換性に配慮しながら,一部,独自仕様が盛り込まれている.名古屋大学とエレクトロビット日本が,ドイツElektrobit社のAUTOSARプラットフォーム「EB tresos AutoCore」とTOPPERS/ATK2を組み合わせて互換性を評価したところ,組み合わせて使用できることが確認できたという.
■連絡先 |