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Electric Cloudがビルド時間短縮ツールの新版を発表,Android向けの機能を見直して高速化
ニュース 2013年3月4日
米国Electric Cloud社は,マルチCPU環境で並列ビルドを行う際に利用するビルド時間短縮ツールの新版「ElectricAccelerator 7.0」を発売する.今回のバージョンでは,Androidシステム向けの機能を強化した.まず,Androidのビルドを行う際の実行順序を決めるファイルの依存関係の解析手法を見直し,ビルドの並列化効率を引き上げた.次に,ビルドに必要なファイルを集める前処理(パース処理)について,集めたファイルをキャッシュ・メモリに格納することで,2回目以降のパース処理にかかる時間を短縮した.こうした改善により,本ツールを利用しない場合と比べて,ビルドにかかる時間を最大40%短縮できたという.
Androidは改版の頻度が高く,対応機器の開発サイクルは年々短くなっている.また,改版を重ねるたびにコードの行数が増加しており,ビルドに要する時間も延びている.そのため,並列ビルドによってビルド時間を短縮したいという要求がある.本ツールでは,ビルドを実行しながらファイルの依存関係の情報を収集し,その情報をもとに2回目以降の並列ビルドのスケジューリングを最適化しているという.本ツールは,2013年3月末に出荷を開始する.
同社では,本ツールのほか,ビルドやテストなどの開発上のタスクと処理手順を定義し,それに従って各工程で使用するツールの実行制御やレポート出力を行う開発工程自動化ツール「ElectricCommander」も提供している.ElectricCommanderについては,Androidの互換性をテストするCTS(Compatibility Test Suite)のタスクと処理手順を定義したテンプレートを提供している.
[図1] ElectricAccelerator 7.0と同6.2のビルド処理の比較(パース処理にかかる時間が約1/4に減っている)
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