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東芝,運転支援システムや監視カメラ,人物認証などに利用できるARM Cortex-A9 MPCore内蔵の画像認識プロセッサを発売

 東芝は,ARM Cortex-A9 MPCore(2コア)を搭載した画像認識プロセッサ「TMPV7528XBG(Visconti3)」を発売する.本プロセッサを利用すると,例えば画像認識技術を利用する運転支援システムにおいて,車線境界線や車両,歩行者,標識など,複数の認識対象を同時に検知できる.また,監視カメラや人物認証システム,ディジタル・サイネージ(電子看板)などの画像認識処理にも利用できる.

 ARM Cortex-A9 MPCoreには,単精度・倍精度の浮動小数点演算ユニット(FPU)が付いている.このため,画像認識アルゴリズムの演算を整数化したり,固定小数点化しなくても,そのまま処理できる.本プロセッサは,ARM Cortex-A9 MPCoreのほか,同社独自の32ビットRISCコア「MeP(Media embedded Processor)」を一つ,画像認識用メディア・プロセッサ・コア「MPE(Media Processing Engine)」を四つ搭載している.メモリ容量は,マスクROMが64Kバイト,SRAMが2080Kバイト.

 さらに,アフィン変換や画像フィルタ,ヒストグラム,輝度こう配方向ヒストグラム,画像マッチングといった画像処理のためのアクセラレータ回路を備えている.また周辺機能として,ビデオ入力インターフェース,ビデオ出力インターフェース,DDR2-533 SDRAMコントローラ,NOR型フラッシュ・メモリ/SRAMコントローラ,PCI Expressインターフェース,CANコントローラ,I2Cインターフェース,UARTインターフェース,SPIインターフェース,PCMインターフェース,タイマ/カウンタなどを搭載する.

 電源電圧は,コア部が1.1V,I/O部が3.3Vおよび1.8V.動作周波数は,ARM Cortex-A9 MPCoreが300MHz,それ以外のプロセッサ・コアが266MHz.動作温度範囲は-40℃~+85℃.外形寸法が27mm×27mmの516ピン・プラスチックBGAに封止する.

 サンプル出荷の開始時期は2013年4月,量産出荷は2014年1月から.

 欧州の自動車衝突安全テストであるEuro NCAP(European New Car Assessment Programme)では,安全性能試験項目として,2014年には自動車を対象とした緊急回避ブレーキが,2016年には歩行者を対象として緊急回避ブレーキが追加される.このため,同社では車載用途を中心に,画像認識プロセッサの市場が拡大すると見ている.


[写真1] TMPV7528XBG(Visconti3)の外観

■価格
8,000円(サンプル価格)

■連絡先
株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社
TEL: 03-3457-3428
URL: http://www.semicon.toshiba.co.jp/

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