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Synopsys,モジュール式アーキテクチャを採用した最大1.44億ASICゲート対応のFPGAプロトタイピング・ボードを発売
ニュース 2012年11月16日
米国Synopsys社は,モジュール式アーキテクチャを採用したFPGAベースのプロトタイピング・ボード「HAPS-70シリーズ」を発売する.一つのモジュールに一つのFPGA(米国Xilinx社のVirtex-7 LX2000T)が搭載されており,FPGAモジュール同士を接続することで,実装可能な回路規模を増やすことができる.例えば,CPUやビデオ処理,ディスプレイ処理,インターフェース処理といった個別のIPコアの検証には一つのFPGAモジュールを利用し,SoC(System on a Chip)全体の検証ではこれらのFPGAモジュールを接続して動作を確認する,といった使い方を想定している.
接続できるFPGAモジュールの数は最大12.ASICゲート換算で,1200万ゲート(1モジュール),2400万ゲート(2モジュール),3600万ゲート(3モジュール),4800万ゲート(4モジュール),6000万ゲート(5モジュール),7200万ゲート(6モジュール),9600万ゲート(8モジュール),1.2億ゲート(10モジュール),1.44億ゲート(12モジュール)の9機種を用意する.
実装したい回路を分割し,複数のFPGAに割り当てるための自動分割ツール「Certify」を提供する.人手で処理する場合と比べて,回路分割に要する時間は約1/10になるという.
回路を分割した場合,FPGAモジュールの間で数千の信号を受け渡す必要がある.この部分の信号伝送については,時分割多重方式による約1.2Gbpsの高速インターフェースを採用しており,専用の信号伝送方式やコネクタ,ケーブルなどを開発した.これにより,同社の従来機種と比べて,動作性能が約3倍向上したという.
さらに,検証後に信号をトレースしやすいように,各状態の信号を蓄積する大容量のメモリ・サブボードを用意する.本プロトタイピング・ボードは,こうしたサブボードの接続やコネクタの接続,クロック設定,ホスト・コンピュータとのインターフェースなどが正しく行われているかどうかをチェックする診断機能を備えている.ホスト・コンピュータと本プロトタイピング・ボードの間のインターフェース(Universal Multi-Resource Bus)も改善し,最大400Mバイト/sでデータを転送できるようにした.
特定のユーザへの提供を開始した.
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