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ローム,二つの無指向性マイクを使って鋭い指向性を形成するビーム・フォーミング技術に対応したディジタル信号処理LSIを発売
ニュース 2012年9月27日
ロームは,ビーム・フォーミング技術に対応したディジタル信号処理LSI「BU8332KV-M」を発売する.ビーム・フォーミング技術とは,二つの無指向性マイクを使って鋭い指向性を形成する手法である.カーナビやスマートフォンのような音声認識技術を利用する機器,およびハンズフリー通話機器などに利用できる.株式会社DiMAGIC Corporationの指向性制御技術を採用した.
二つの無指向性マイクの間に必要な間隔は10mmと小さい.このため,携帯機器などにも組み込みやすいという.ビーム・フォーミング機能使用時の処理遅延時間は10ms以下.また,指向軸方向に残った定常ノイズを低減する機能も備えている.これは一般的なノイズ・キャンセル機能とは異なり,目的音をより強調させることが可能.これにより,背面方向の減衰量を従来のマイクと比べて30dB以上改善できたという.
レジスタ設定により,指向性パターンを,「無指向性」,「単一指向性」,側面方向の音を低減する「鋭指向性」,さらに強く側面方向の音を低減し,正面と背面の指向性を持たせる「双指向性」の間で切り替えられる.さらに,マイク用のバイアス/プリアンプ回路,2線ホスト・インターフェース,アナログ出力,ディジタル出力(PCMインターフェース)を備えている.サンプリング周波数は16kHz.レギュレータを内蔵しており,3.3V単一電源で動作する.
2012年8月から量産を開始している.本LSIは,2012年10月2日~6日に幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される展示会「CEATEC JAPAN 2012」のローム・ブースにて,お披露目される予定.
[図1] BU8332KV-Mのブロック図
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