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Rohde & Schwarz,測定時間を1/300~1/6000に短縮できるEMIテスト・レシーバを発売
ニュース 2012年8月10日
ドイツRohde & Schwarz社は,EMIテスト・レシーバ「R&S ESR」を発売した.10Hz~3.6GHzの周波数範囲に対応する「ESR3」と,10Hz~7GHzに対応する「ESR7」の2機種を用意する.
本EMIテスト・レシーバの特徴は,測定時間が短いこと.例えばCISPR Band B(150kHz~30MHz)は,競合機種に対して3600~6000倍の速度で,CISPR Band C/D(30MHz~1000MHz)は317~405倍の速度で測定できるという.同社独自のFFT解析ボードを開発したことにより,高速化を実現できた.このFFTボードは,同社が開発した高速A-DコンバータやリサンプリングLSI,信号処理プロセッサなどを搭載している.例えばEMCのコンプライアンス(規格適合性)評価のために数時間かかっていた測定が,数十秒で終了する.
本EMIテスト・レシーバは,測定帯域幅が40MHzのリアルタイム・スペクトラム・アナライザ機能を備えている.ユーザはまず,この機能を使っておおよその放射ノイズを測定し,最後にタイム・ドメイン・スキャン機能により詳細なノイズ・レベルを測定する.
自動車業界などではモータの突入電流によって一瞬だけ発生するパルス状のノイズ・レベルを測定したい,という要求がある.本EMIテスト・レシーバの周波数マスク・トリガ機能や最大5時間のデータ記録機能,残光表示機能などを組み合わせれば,これらを検出・測定できる.消費電力は150W.
[写真1] R&S ESRの外観
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