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三菱電機,SiCを用いた家電機器や産業機器向けのパワー半導体モジュール5品種を発売
ニュース 2012年7月10日
三菱電機は,SiC(Silicon Carbide)のショットキ・バリア・ダイオードやMOSFETを搭載したパワー半導体モジュール5品種を発売する.ドライブ回路を内蔵し,制御電源電圧低下保護機能や短絡保護機能などを備えている.家電機器や産業機器の電源回路に利用できる.欧州のRoHS指令に適合する.
家電機器向けとして「ハイブリッドSiC DIPIPM」,「ハイブリッドSiC DIPPFC」,「フルSiC DIPPFC」の3品種を出荷する.いずれも外形寸法は24mm×38mm.
「ハイブリッドSiC DIPIPM」は,ダイオード部にSiCのショットキ・バリア・ダイオードを採用する.Siのショットキ・バリア・ダイオードを搭載する従来品と比べて,電力損失を約12%低減した.定格電圧は600V,定格電流は15A,回路構成は6in1.
「ハイブリッドSiC DIPPFC」は,ダイオード部にSiCのショットキ・バリア・ダイオードを採用し,さらに力率改善回路を内蔵している.スイッチング周波数は最大30kHz.定格電圧は600V,定格電流は20Arms,回路構成はインターリーブ.
「フルSiC DIPPFC」は,トランジスタ部にSiCのMOSFETを,ダイオード部にSiCのショットキ・バリア・ダイオードを採用し,さらに力率改善回路を内蔵している.SiのダイオードとMOSFETを搭載する従来品と比べて,電力損失を約45%低減した.スイッチング周波数は最大50kHz.定格電圧は600V,定格電流は20Arms,回路構成はインターリーブ.
産業機器向けとして「ハイブリッドSiC-IPM」,「フルSiCモジュール」の2品種を出荷する.前者の外形寸法は67mm×131mm,後者は67mm×152mm.
「ハイブリッドSiC-IPM」は,ダイオード部にSiCのショットキ・バリア・ダイオードを採用する.従来品(IPM L1シリーズ,PM75CL12A120)と比べて,電力損失を約25%低減した.定格電圧は1200V,定格電流は75A,回路構成は6in1.
「フルSiCモジュール」は,トランジスタ部にSiCのMOSFETを,ダイオード部にSiCのショットキ・バリア・ダイオードを採用する.従来品(IGBTモジュール,CM400DY-24NF)と比べて,電力損失を約70%低減した.定格電圧は1200V,定格電流は800A,回路構成は2in1.
家電機器向けの「ハイブリッドSiC DIPIPM」は2012年7月31日に,「ハイブリッドSiC DIPPFC」と「フルSiC DIPPFC」は2012年8月にサンプル出荷を開始する.産業機器向けの「ハイブリッドSiC-IPM」は2012年10月に,「フルSiCモジュール」は2013年1月にサンプル出荷する予定.これらのモジュールは,2012年7月11日~13日に東京ビックサイトにて開催される「TECHNO-FRONTIER 2012 第27回電源システム展」で公開される.
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