日新システムズ，Lantronix社のデバイス・サーバを利用してECHONET Lite機器を構築するための開発環境を発売

　日新システムズは，ECHONET Lite機器を構築するための開発環境「『XPort開発キット All-in-oneパッケージ』（ECHONET Lite SDK）」を発売した．同社は，米国Lantronix社のデバイス・サーバ（シリアル機器をネットワーク対応にするコネクタ・サイズの変換モジュール）を販売しており，このデバイス・サーバに組み込まれたファームウェアをユーザ仕様にカスタマイズするための「XPort開発キット」を以前から提供している．このキットにECHONET Liteプロトコル・スタックやサンプル・プログラムなどを追加したのが，今回の開発環境である．

　本開発環境を利用すると，シリアル通信ポートをECHONET Liteポートに変換できる．機器オブジェクトは166種類に対応する．例えば冷蔵庫やエアコンなどの疑似デバイスとして動作させることが可能．ECHONET Liteのホスト側からデバイス側へコマンドを送る通信テストの環境を用意している．また，電力センサ用のサンプル・コードも提供する．

　本開発環境は，XPort Pro，MatchPort AR，EDS1100/2100などのデバイス・サーバと組み合わせて利用する．開発したファームウェアはロイヤリティ・フリーで利用できる．

　ECHONET Liteは，家庭内機器のエネルギー消費を最適化するHEMS（Home Energy Management System）向けの通信規格．2011年12月には，経済産業省や大手メーカが参加する協議団体「JSCA（Japan Smart Community Alliance）」の国際標準化ワーキング・グループ「スマートハウス標準化検討会」が，HEMSの標準インターフェースして推奨することを発表している．

[写真1] XPort開発キット All-in-oneパッケージの外観