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筑波大学,組み込み技術を実践的に学ぶ産学協同プログラムの成果発表会を開催

 2011年2月18日,筑波大学にて,組み込み技術キャンパスOJTの成果発表会が行われた.組み込み技術キャンパスOJTとは,2009年4月から情報学群の3年生を対象に開講している産学協同教育プログラム.IT企業であるアクセルとネットディメンションのエンジニアが講師を務め,現場に近い実践的な実習および講義を行っている.

 本プログラムは,ソフトウェア・コースとハードウェア・コースの2種類が用意される.定員は各コース12名.受講者は自分専用のパソコンを与えられ,24時間いつでも教室を使用でき,プログラムの開発を行える.

 ハードウェア・コースでは,FPGAを用いてLSI設計を1年間かけて学ぶ(写真1).設計基礎として,Verilog HDLによる回路設計やHDLシミュレータ(ModelSim)の使い方を学び,次にキャプチャ回路や描画回路,サウンド回路,表示回路の設計を行う.そして,最後に設計した回路を元にした自由課題の回路を設計する.

 ソフトウェア・コースでは,Room Scanというソフトウェア・ツールを使用し,Windows用またはiPhone/iPod Touch用のアプリケーションを開発する.Room Scanとは,部屋の四面の壁をパソコンに接続した四つのUSBカメラからキャプチャするソフトウェアである.キャプチャした写真上で範囲を選択し,指定した画像をその位置に表示する.

 成果発表会では,アイデア豊かな作品が発表された.ハードウェア・コースからは,カメラからの映像の色をリアルタイムに解析し,指定した色の部分に画像を表示させる「AR開発(キャプチャ回路の拡張)」(写真2)や二つのWAVEファイルを独立操作(再生/一時停止/停止)したりミキシング量を調節できる「クロスフェーダー付きミキサー」,矩形波と三角波,ノイズの音をCPUからの命令で出力する「8bit sound generartor」などが発表された.一方ソフトウェア・コースからは,3D空間のシューティング・ゲームや,タッチ操作のパズルゲーム,3D空間で行うチェス(写真3),3D太陽系天体シミュレータなどが発表された.


[写真1] ハードウェア・コースで使用した基板


[写真2] 発表作品1:AR開発(キャプチャ回路の拡張)


[写真3] 発表作品2:3D空間チェス

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