ルネサス，映像/音声中間周波信号の復調回路を備える北米向け液晶ディジタル・テレビ用LSIを発売

　ルネサス テクノロジは，北米向けの液晶ディジタル・テレビ用LSI「R8J66977BG」，「R8J66975BG」を発売する．前者はフルHD（1920ピクセル×1080ピクセル）対応，後者はWXGA（1366ピクセル×768ピクセル）対応である．同社の従来品である「R8J66957BG」，「R8J66955BG」に，JPEGビューワ，およびディジタル・テレビの放送波をチューナ回路で選局したあとのVIF（Video Intermediate Frequency；映像中間周波）/SIF（Sound Intermediate Frequency；音声中間周波）信号を映像信号と音声信号に復調する回路を追加した．ディジタル放送信号の復調から液晶ディスプレイへの信号出力までの信号処理に利用できる．

　アナログ入力として，3チャネルの映像用A-Dコンバータと1チャネル（L＋R）の音声用A-Dコンバータ，1チャネル（L＋R）の音声用D-Aコンバータを備える．液晶ディスプレイ出力は，10ビットLVDS（Low Voltage Differential Signaling）に対応する．高画質化のための機能として，3次元ノイズ・リダクション回路，3次元IP（Interlace Progressive）変換回路，3次元Y/C分離回路，色管理を行うNCM（Natural Color Matrix）などを内蔵する．データ格納用のDRAMを外付けして使用する．電源電圧は1.26V，1.8V，3.3Vの3電源．

　パッケージは23mm×23mmの376ピンBGA．2009年10月中にサンプル出荷を開始し，2010年2月より量産出荷を開始する予定．

[写真1] R8J66977BGとR8J66975BGの外観