Spansion，最大40Mバイト/sの読み出し性能をもつSPIフラッシュROMを発売

　米国Spansion社は，SPIインターフェースを備えるフラッシュROM「MirrorBit Multi-I/O」を発売した．光学ディスク・ドライブやパソコン，プリンタ，ネットワーク機器，ディジタル・テレビ，DVDプレーヤ，セットトップ・ボックスなどに利用できる．

　シングル(1ビット・データ・バス)，デュアル(2ビット・データ・バス)，クワッド(4ビット・データ・バス)のシリアル・データ転送に対応する．データ転送速度は最大40Mバイト/s（クワッドI/Oモードで，I/Oが80MHz動作のとき）．本メモリを利用すると，ROMに格納したプログラムをRAMに読み込まずに直接実行できる，XIP（Execute in Place）に対応する．メモリ容量は32Mビット～128Mビット．90nmプロセスを利用して製造する．

　SPIはデータを1ビットずつ読み取るため，32MビットのSPIフラッシュROMに必要なピン数は8本である．マルチI/O製品では，データを1ビット，2ビット，あるいは4ビットずつ転送でき，ピン数が8本のままデータ転送できる．

　このほか，メモリ・アレイをロックしてデバイス・メモリへの書き込みを防ぐFreezeビットによるセキュリティ機能を持つ．また，パラメータ・データ格納用のスモール・セクタ・オプション（4Kバイトまたは8Kバイト）と，ID情報を永続的かつ安全に保存するためのOTP（One Time Programmable）領域を用意する．

　32Mビット品は現在量産中である．64Mビット品は2009年6月に，128Mビット品は2009年第4四半期に出荷を開始する予定．

[写真1] MirrorBit Multi-I/Oの外観

[表1] 伝送速度表