ルネサス テクノロジ，720MIPSのハンズフリー機器向けマイクロプロセッサを発売

　ルネサス テクノロジは，ハンズフリー機器向けのマイクロプロセッサ「SH7761（R8A77610DA01BGV）」を発売する．処理性能は720MIPS．無線通信を使用して交通関連の情報を提供するシステムやハンズフリー機器などの車載情報機器に利用できる．

　CPUコアとしてSH-4Aを搭載する．動作周波数は最大400MHz．16Kバイトの内蔵RAMと32Kバイトの命令用キャッシュ・メモリ，32Kバイトのデータ用キャッシュ・メモリを持つ．また外部メモリとして，DDR2-SDRAM（Double Data Rate 2-Synchronous DRAM）やSRAM，ROMに接続可能である．

　内蔵機能として，USB 2.0ホスト/ターゲット・コントローラ，NANDフラッシュROMコントローラ，2チャネルのSDカード・ホスト・コントローラ，オーディオCODEC，4チャネルのシリアル・サウンド・ポート，高速シリアル・インターフェース，8チャネルのシリアル・インターフェース，2チャネルのI2Cバス，クロック同期シリアルI/O（FIFO内蔵），2チャネルのCANインターフェース，MOST（Media Oriented Systems Transport）モジュール，21チャネルの専用DMAコントローラ，4チャネルの10ビットA-Dコンバータ，9チャネルのタイマを持つ．このほかにオンチップ・デバッグ機能や割り込みコントローラ，クロック発振器も内蔵する．

　開発環境として，パソコンとUSBケーブルを介して接続するエミュレータ「E10A-USB」を用意する．また，各種インターフェースを備えたリファレンス・ボードを提供する．外形寸法は21mm×21mm，パッケージは449ピンBGA．2009年8月よりサンプル出荷を開始し，2010年12月より量産を開始する予定．

[写真1] SH7761（R8A77610DA01BGV）の外観