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Dialog Semiconductor,複数の内蔵電源をレジスタ設定によって制御できる電源ICを発売
ニュース 2009年2月17日
ドイツDialog Semiconductor社は,複数の内蔵電源をレジスタ設定によって制御できる電源IC「DA9052」を発売する.設計変更が頻繁にあり,開発期間の短縮が求められる携帯機器などに利用できる.
DC-DCコンバータを4個,リニア・レギュレータを10個搭載し,これらの電圧,電流,立ち上がりタイミングをマイコンなどから設定できる.約300個の設定値は1回書き込み可能なメモリに保存する.本メモリに設定値を書き込んで出荷することも可能.
スイッチング素子内蔵DC-DCコンバータの出力電圧および出力電流は,0.5~2.075V/700mAや1.8~3.6V/500mAなどに対応する.リニア・レギュレータの出力電圧および出力電流は,0.6~1.8V/100mAや1.2~3.6V/250mAなどに対応する.さらに,バックライト用LEDを定電流駆動するための電源も搭載しており,その出力は5~25V/50mAである.
本ICはACアダプタやUSB端子から電源を供給し,リチウム(Li)イオン・ポリマ2次電池に蓄えることを前提とした電源制御回路を持つ.そのため本ICから直接,2次電池に接続でき,マイコンがなくても定電圧/定電流で充電できる.さらに温度センサを内蔵し,充電中のチップ温度を制限できるため,最大1.25Aでの急速充電が可能.
本ICにはさらに,16本の汎用I/O端子や4ワイヤ・タッチスクリーン・コントローラ,汎用目的の10ビットA-Dコンバータ,RTC(Real-time Clock)用32kHz発振回路(水晶振動子は外付け),2個のシリアル・コントロール・インターフェースなどを内蔵する.パッケージは86ピンQFN(Quad Flat Non-leaded)で,外形寸法は7mm×7mm×0.45mm.
Dialog Semiconductor社はドイツに本社があり,全従業員は約280名.R&Dの拠点はドイツ,オーストリア,イギリス,日本(社員14名,そのうちエンジニアは7名).2008年第3四半期の売り上げは4400万ドルで,そのうち携帯端末向けICが80%を占める.ファブレスで,社内にはオーディオ&パワー・マネージメント,オートモーティブ,ディスプレイ・ドライバの三つの事業部がある.
[写真1] DA9052の外観
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