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AMD,サーバ用のクアッドコアOpteronを発売
ニュース 2008年11月13日
米国AMD(Advanced Micro Devices)社は,45nmプロセスで製造するクアッドコア・プロセッサ「Opteron(開発コード名はShanghai)」を発売した.本プロセッサは,同社の第2世代のサーバ向け4コア品と位置づけられている.第1世代のサーバ向け4コア品(開発コード名はBarcelona)と比較して,整数演算性能は34%,メモリ・バンド幅は24%向上した.また,サーバ向けのJava性能ベンチマーク・テストでは64%処理能力が向上した.さらに,待機時にコアをHalt状態にすることにより,消費電力を最大21%削減したという.
本プロセッサは,各CPUコアにある2次キャッシュの先に,8Mバイト×2の共有3次キャッシュを設け,データの受け渡しの高速化を図っている.また,最大バンド幅が41.6Gバイト/sのHyperTransport 3.0インターフェースを備えている.これは2009年第1四半期の出荷分から使用可能となる.Hyper Transportとは,AMD社が策定したCPU-チップセット間やマルチプロセッサ間を接続する高速インターフェース技術である.
仮想化については,同社の仮想化ハードウェア・アーキテクチャ「AMD-V」を採用している.仮想化を行っているサーバどうしの仮想環境の移動・統合が行える.さらにAMD Opteronプロセッサで仮想化を行っている場合,現在仮想化によって動作しているシステムの環境をそのまま別のサーバに,移動させたり,統合したりすることができる.こうした機能を同社はライブ・マイグレーション機能と呼んでいる.ライブ・マイグレーションは,サーバのアップグレードや負荷分散,災害復旧などに有効である.
本プロセッサで使用するチップセットはSocket Fであり,前世代で使用していたソケットをそのまま使用できる.同社は次期リリース予定のサーバ向けクアッドコア・プロセッサ(開発コード名はIstanbul)でもSocket Fを使用する予定.
なお,45nmプロセスで製造するデスクトップ・パソコン用クアッドコア・プロセッサは,2009年第1四半期に出荷するもよう.
[写真1] 米国AMD社 サーバー・ワークステーション部門 ビジネス・デベロップメント・ディレクターのJohn Fruehe氏
[写真2] クアッドコアAMD 45nm Opteronプロセッサを2個搭載したサーバ
[写真3] 45nm AMD Opteronのダイ
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