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Achronix,1.5GHz相当で動作可能なFPGAを発売
ニュース 2008年9月16日
米国Achronix Semiconductor社は,1.5GHz相当で動作可能なFPGA「Speedsterファミリ」を発売する.最初の製品として,47,040LUT(Look-up Table)規模の「SPD60」を出荷する.従来ASICでしか実現できなかった高い性能が求められるアプリケーションへの適用を狙う.
本FPGAは,picoPIPEと呼ばれるハンドシェーク型の通信エレメントによって非同期パイプラインを構成することで高性能化を実現した.クロック・エッジを待つことなく次々とデータを処理できるので,フリップフロップでパイプラインを構成するクロック同期回路に比べてスループットを向上できる.最大で1.5GHz動作に相当するスループットを得られるという.
picoPIPEによる回路のパイプライン化は設計ツールによって自動的に行われるので,設計者は意識する必要がない.また,I/O部はクロック同期で動作するので,従来のFPGA/ASICと同様のインターフェースで使用できる.
最大10.3Gbpsのトランシーバ回路と最大5Gbpsのトランシーバ回路を搭載する.また,最大1066MbpsのDDR3/DD2メモリ・コントローラ・ブロックをハード・マクロとして搭載する.
プログラム素子はSRAM.コンフィグレーション用メモリとしてSPIフラッシュ・メモリを使用できる.パッケージは,899ピンBGA,1285ピンBGA,1892ピンBGA.TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.)の65nmプロセスで製造する.
開発ツールとして,市販の論理合成ツールやシミュレータと組み合わせて利用する「Achronix CAD Environment(ACE)」を用意する.配置配線や静的タイミング解析,FPGAのプログラミング機能などを持つ.論理合成には,米国Synopsys社のSynplify Proと米国Mentor Graphics社のPrecision Synthesisを,シミュレータには,Mentor Graphics社のModelSimと米国Aldec社のRivieraを利用できる.
日本の代理店は,共信テクノソニックと丸紅情報システムズ.
[写真1] Speedsterファミリの発表を行ったAchronix Semiconductor社 Chairman and CEOのJohn Lofton Holt氏
[写真2] SPD60の外観
[表1] Speedsterファミリの概要
SPD30
SPD60
SPD100
SPD180
LUT数
24,576
47,040
93,848
163,840
picoPIPE数
172.5万
340万
720万
1,170万
10.3Gbpsトランシーバ数
8
20
36
40
5Gbpsトランシーバ数
-
8
-
-
DDR3/DDR2メモリ・コントローラ数
2
4
4
4
18Kビット・メモリ・ブロック数
66
144
334
556
分散メモリ容量(Kビット)
384
735
1,232
2,560
18×18ビット乗算器数
50
98
120
270
PLL数
8
16
16
16
最大I/O数
488
750
832
933
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