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ルネサス,DDR3 SDRAMメモリ・インターフェースを採用したマルチメディア機器向けSH-4Aデュアルコア・プロセッサを発売

 ルネサス テクノロジは,マルチメディア機器向けデュアルコア・プロセッサ「SH7786」の65nmプロセス品である「R8A77860NBGV/DBGV」を発売した.例えば,カー・ナビゲーション機器やアミューズメント機器,ディジタル家電機器,産業用機器などに利用できる.

 従来のSH7786は,90nmプロセスで製造されていた.65nmプロセスの採用により,動作電圧が1.8Vから1.5Vに下がり,低消費電力化を実現できたという.また,従来のSH7786はDDR2 SDRAMインターフェースを搭載していたが,今回のものはDDR3 SDRAMインターフェースを搭載している.これにより,最大4.27Gバイト/sのデータ転送が可能となった.

 CPUコアとして,SH-4Aを2個内蔵する.最大動作周波数は533MHz.処理性能は,最大1920MIPS(Million Instructions Per Second).CPUコアごとに,スリープ・モード,ライト・スリープ・モード,モジュール・スタンバイといった3種類の低消費電力モードを設定できる.また,24KバイトのRAMをふた組,32Kバイトの命令キャッシュと32Kバイトのデータ・キャッシュをそれぞれふた組づつ内蔵する.さらに,256Kバイトの2次キャッシュも備える.

 このほか,最大7.46GFLOPS(Giga Floating Operations Per Second)の浮動小数点演算器,3個のPCI Expressバス・インターフェース,USB 2.0ホスト/ファンクション・インターフェース,IEEE 802.3準拠のMAC(Media Access Control)などを搭載する.

 R8A77860NBGVの動作温度範囲は-20℃~85℃,R8A77860DBGVは-40℃~85℃.パッケージは,外形寸法が25mm×25mmの593ピンBGA.

 開発環境として,マルチコアに対応したオンチップ・デバッグ・エミュレータ「E10A-USB」を用意する.2個のCPUコアの同時実行や同時ブレーク,一方のCPUのみのブレークや再実行を行える.カナダQNX Software Systems社のリアルタイムOS「QNX Neutrino」や開発ツール「QNX Momentics」も利用できる.

 2009年度後半には,機能分散型システムの構築を支援する環境を提供する予定.これには,複数ドメインのOS間を統合する通信インターフェース技術とOS間の干渉を抑止する技術が含まれている.従来のOSで動作する多くの既存のソフトウェア資産が,本プロセッサで流用可能になるという.


[写真1] R8A77860NBGV/DBGVの外観

■価格
8,000円(サンプル価格)

■連絡先
株式会社ルネサス テクノロジ
TEL: 03-5201-2952
E-mail: csc@renesas.com
URL: http://japan.renesas.com/

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