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Audience,最大25dBの雑音を500ms以内に抑制する音声プロセッサを発売
ニュース 2008年6月12日
米国Audience社は,音声通話において最大25dBの雑音を500ms以内に抑制できる音声プロセッサ「A1010」を発売した.既に2008年4月9日,NTTドコモが本プロセッサを搭載した携帯電話端末「FOMA SH705i II」(シャープ製)を発売済みだという.同社はこれを契機に,日本市場で本格的な販売活動を開始する.
本プロセッサは,人間の聴覚伝導の仕組みを模倣した処理を行う.具体的には,マイクから取り込んだ音についてA-D変換処理と周波数変換処理を施し,音の高さや間隔,開始時間などに基づいて分類する.その中から,話者の音声だけを選択してD-A変換し,鮮明な音声として出力する.A-D変換の分解能は16ビット.マイク(人間の“耳”に相当する)は基本的に二つ使用し,二つの入力の差を考慮して音声を処理することを想定している.ただし,マイクが一つだけでも適用は可能.
「FOMA SH705i II」は,本プロセッサを最初に搭載した携帯電話端末である.2008年第2四半期には,本プロセッサを搭載した携帯電話端末が世界中で発売されるという.
本プロセッサのパッケージは48ピンのWLCSP(Wafer Level Chip Size Package),外形寸法は2.7mm×3.5mm.
[図1] A1010の機能ブロック図
[図2] A1010を携帯電話端末に組み込む場合のブロック図
[写真1] A1010の外観
[写真2] デモンストレーションの様子(本プロセッサを搭載した携帯電話端末「FOMA SH705i II」を2台使い,1台のみを本プロセッサの機能をONにした状態で,音楽を流しながら通話してみせた)
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