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ニッコム,フィンランド企業の組み込み機器向ユーザ・インターフェース開発環境の事業を買収
ニュース 2008年5月30日
ニッコムは,フィンランドの3C社の組み込み機器向けユーザ・インターフェース設計・開発環境「Cyberius Maestro」の事業を買収した.Cyberius Maestroは,フィンランドの技術研究センタとNokia社などが共同開発した統合型の環境である.主に携帯電話やデジタル・カメラ,プリンタなど,ユーザ・インターフェースをもつ組み込み機器をターゲットとしている.ユーザ・インターフェース設計のモデリングとシミュレーションが行える.例えば,携帯電話の画面をパソコン上で作成し,複数の画面の間の遷移をステート・マシンとして記述する.シミュレーションでは画面上の仮想ボタンを押すことにより,画面間を遷移する.シミュレーションは,作成したステート・マシンをコンパイルし,Javaのソース・コードに変換して実行できる.このとき,到達しない画面があった場合には警告が行われる.また,作成したステート・マシンを基に,ターゲット向けのソース・コードを自動生成することも可能.対応言語はJava,C,C++.
現状では携帯電話のユーザ・インターフェース設計は紙ベースで行われることが多い.本環境を利用すれば,コンピュータ・シミュレーションに基づく設計が可能となる.また,開発時のシミュレーションだけでなく,サポート・センタやWebサイトにおける「操作しながら使えるマニュアル」としても利用できるという.
本環境は,Linux GTKやSymbian S60などのライブラリと組み合わせて使用された実績がある.
[写真1] ニッコム代表取締役社長/CEOの小島 秀登氏
[写真2] Cyberius Maestro
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