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IntelとSTMicroelectronics,両社のフラッシュ・メモリ部門を合わせた新会社Numonyx社を設立

 米国Intel社とSTMicroelectronics社は,Intel社のNAND型をのぞくフラッシュ・メモリの部門とSTMicroelectronics社のフラッシュ・メモリの部門を合わせて,新会社Numonyx(ニューモニクス)社を設立した.Numonyx社は,2007年の実績ベースで,NOR型フラッシュ・メモリの世界シェアが1位(35.8%),不揮発性メモリ全体の世界シェアが3位(14.0%),総売上高が30億ドル以上となる.

 Intel社とSTMicroelectronics社は5年以上にわたり,メモリについての共同研究を行ってきた.従来,共同研究の結果を基にそれぞれの会社で行っていた製品開発を新会社で1本化し,開発効率を向上させる.同社は今後,NOR型やNAND型のフラッシュ・メモリに加え,RAMやIntel社が保有していた相変化メモリ(phase change memory)などを組み合わせたメモリ製品を,携帯電話やディジタル家電などの組み込み機器向けに提供していくという.相変化メモリとは書き込み速度や読み出し速度が高速で,ビット単位の書き込みが可能な不揮発性メモリである.

 新会社は日本において,特にディジタル家電などの組み込み機器向けのサポートに力を入れるという.具体的には,ユーザの要望を開発部門へフィードバックしたり,対応温度範囲やパッケージ方式などのカスタマイズに対応したりする.

 CEO(chief exective officer)には,Intel社のフラッシュ・メモリ部門vice presidentだったBrian Harrison氏が就任した.本社はスイスで,従業員数は約7,500人.出資比率は,STMicroelectronics社が48.6%,Intel社が45.1%,投資会社であるFrancisco Partners社が6.3%.

 相変化メモリについては,Intel社とSTMicroelectronics社が128Mビット品「Alverstone(コード名)」のサンプル出荷を2008年2月から開始している.Alverstoneのインターフェースは,フラッシュ・メモリとの互換性を持っている.大容量のデータを保存するというよりは,NOR型フラッシュ・メモリの次世代版という位置づけで開発を進めているという.例えばプログラムのシャドウィングを行ったりシステム・データを保存したりといった用途で利用できる.


[写真1] 発表会でプレゼンテーションを行う日本法人(ニューモニクス・ジャパン合同会社)社長の吉田幸二氏

■連絡先
ニューモニクス・ジャパン合同会社
TEL: 03-6711-8780
URL: http://www.numonyx.com/

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