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Intel,Atomプロセッサの詳細を発表
ニュース 2008年4月2日
米国Intel社は,携帯機器向けに開発した小型で消費電力の低いプロセッサ「Atom」の詳細を明らかにした.ダイ・サイズは25mm2,パッケージの外形寸法は13mm×14mm×1.6mmで,同社のプロセッサの中で最小であるという.45nmのHigh-K CMOSプロセスで製造した.搭載するトランジスタの数は4700万個.消費電力を大幅に削減するため,CPUコアから新規に設計し直したという.
従来の同社のプロセッサ(Centrino技術を利用)のTDP(熱設計電力)は20W.一方,本プロセッサのTDPは0.6~2.4W.平均消費電力は160mW~220mW.稼動状況に応じて細かく消費電力を管理するDeep power down(C6)技術を適用した.
今回,消費電力を削減するためにチップセット(System Controller Hub)も新たに設計し直した.HD動画のデコード機能を備えている.PCI Express(2ポート),USB 2.0ホスト(8ポート),USB 2.0ターゲット(1ポート),SDIO/MMC(3ポート)などのインターフェースを備えている.
Intel社 ウルトラモビリティー事業部 フェロー&チーフ・アーキテクトのティッキー・タッカー氏は,「プロセッサの性能は今や動作周波数ではなく,例えばWebページを表示するなどの実行速度によって競うべきだ」と主張した.また,携帯機器でWebページを表示する際に,パソコンと同じOSやブラウザ,Flash Playerを搭載できる同社のプロセッサの優位性を強調した.
Atomプロセッサを搭載した機器が各社から発売されるのは2008年夏ごろになる見込み.クラリオン,東芝,富士通,松下電器産業の各社は,Atomプロセッサを搭載した携帯型インターネット機器(MID;mobile internet device)の発売を予定している.NECは,Atomプロセッサをタッチパネル・ディスプレイ一体型コンピュータにも搭載する.
[図1] システム構成
[写真1] Atomプロセッサ(左)とSystem Controller Hubチップセット(右)の外観
[写真2] Atomプロセッサを搭載する各社の携帯型インターネット機器(参考出品)
[写真3] Atomプロセッサを搭載するNECのパネル・コンピュータ(参考出品)
[表1] Atomプロセッサの主な仕様
型番
Z500
Z510
Z520
Z530
Z540
動作周波数
800MHz
1.1GHz
1.33GHz
1.6GHz
1.86GHz
電
力TDP
0.65W
2W
2W
2W
2.4W
平均消費電力
160mW
220mW
220mW
220mW
220mW
アイドル動作時
(C6ステート時)の消費電力80mW
100mW
100mW
100mW
100mW
FSB(Front Side Bus)
400MHz
533MHz
ハイパースレッディング技術
非対応
対応
L2キャッシュ
512Kバイト
ダイ・サイズ
7.8mm×3.1mm
価格
(CPUとチップセットを合わせた
1,000個受注時の価格)4530円
4530円
6550円
9570円
16110円
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