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NTTデータなど9社が情報システム開発のシステム仕様記述に関するガイドラインを制定

 NTTデータなどの9社によって構成される「実践的アプローチに基づく要求仕様の発注者ビュー検討会」は,情報システム開発における「発注者ビューガイドライン(システム振舞い編)」と「発注者ビューガイドライン(データモデル編)」を策定し,Webサイト上で公開を開始した.

 発注者ビューガイドラインとは,情報システム開発の仕様記述において,発注側(顧客)と開発側(システム・インテグレータ)の間で起こりがちな誤解を防いだり,認識のずれを見つけ出すためのコツや留意点をガイドラインとしてまとめたものである.また,設計書の書き方だけでなく,設計書のレビューのコツも記載している.設計書の様式や記法は規定せず,既に存在する各社の開発標準に取り込みやすくした.実際に,検討会の参加各社も既に各社の開発標準に取り込む方向で活動しているという.

 検討対象とした仕様範囲は,システム設計工程の「外部設計」(共通フレーム2007の用語で言うと「システム方式設計」)である.それを「画面遷移・定義」,「業務ロジック」,「ビジネス・プロセス」,「データ・モデル」の四つに分けた.さらに業務ロジックとビジネス・プロセスを「システムの振る舞い」としてまとめ,最終的に3編のガイドラインを策定した.既に,2007年9月に「発注者ビューガイドライン(画面編)」を公開しており,これまでのダウンロード数は約12,000回だという.今回発表した2編を加えて,当初予定した成果物の策定を一通り完了したことになる.

 同検討会は,情報システム開発における顧客とシステム・インテグレータのコミュニケーションを円滑にするために,顧客に分かりやすい仕様記述方法や合意方法を共同で検討することを目的として,2006年4月に設立された.設立当初の参加企業は,NEC,NTTデータ,構造計画研究所,東芝ソリューション,日立製作所,富士通の6社である.その後,2007年8月に,沖電気工業,TIS,日本ユニシスの3社が加わった.

 同検討会は2008年3月をもって活動を終了し,今後は独立行政法人 情報処理推進機構 ソフトウェア・エンジニアリング・センター(IPA SEC)が同ガイドラインの検討や普及活動を引き継ぐ.今後は顧客にもワーキング・グループに加わってもらい,用語の共通化や3編のガイドラインの関連性などを議論していく予定.


[図1] 発注者ビュー検討会のWebページ


[写真1] 発表するNTTデータ 常務執行役員 技術開発本部長の山田 伸一氏


[写真2] 発注者ビュー検討会の参加各社のメンバ

■連絡先
株式会社NTTデータ
TEL: 050-5546-2303
URL: http://www.nttdata.co.jp/cview/

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