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Synopsys,消費電力要件を記述するUPFに対応したLSI設計/検証環境を発売

 米国Synopsys社は,LSIの消費電力を低減するための設計/検証環境「Eclypse」を発売した.本環境には,SystemCモデリング・ツール「Innovator」,マルチ電圧コシミュレーションに対応した機能シミュレータ「VCS」,回路シミュレータ「HSIM」,論理合成ツール「Design Compiler」,消費電力最適化機能付き回路合成ツール「Power Compiler」,自動配置配線ツール「IC Compiler」,テスト合成ツール「DFT MAX」,消費電力に関する設計ルール・チェッカ「MVRC」,形式的検証ツール「Formality」,静的タイミング解析ツール「PrimeTime」,電源ネットワーク解析ツール「PrimeRail」などのツール群が含まれる.これらのツールにおいて,UPF(Unified Power Format)に準拠した消費電力データを取り込めるようにした.UPFとは,米国Accellera(EDA関連の標準化団体)が認定した,消費電力要件を記述するためのフォーマットである.各工程において使われるツールがUPFに対応したことにより,LSIの低消費電力設計や消費電力解析が行いやすくなるという.

 LSIの消費電力を低減する方法として,「電源電圧を引き下げる」,「回路ブロックへの電源供給をカットする」,「動作クロック周波数を下げる」,といった手法がある.従来,これらを実現する回路は手作業で設計されることが多かった.本環境を用いると,こうした設計が容易になるという.

 また今回,クロック・ツリー合成機能を改良した.クロック・ゲーティングによる消費電力の最適化とゲート信号のタイミング制約の最適化を同時に行えるようにした.クロックや高速信号など,活性化率の高い信号の経路を短くすることで,消費電力を低減する.

 さらに,パワー・スイッチ・セル自動挿入機能/サイジング自動化機能も用意した.電源供給経路の電圧降下(IRドロップ)を抑えつつ,回路ブロックへの電源供給をON/OFFするためのスイッチの面積を最小にできるという.このほか,リーク電流の異なるVtライブラリ・セルの使用率を調整することで,消費電力と性能を制御できるマルチスレッショルド・リーク電力最適化機能を追加した.

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■連絡先
日本シノプシス株式会社
TEL: 03-5746-1780
URL: http://www.synopsys.co.jp/

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