ルネサス テクノロジ，自動車のカーナビやディジタル家電向けのSH-4Aデュアルコア・プロセッサを発売

　ルネサス テクノロジは，自動車のカー・ナビゲーション・システム（カーナビ）やディジタル家電などに利用できるプロセッサ「SH7786グループ」を発売する．CPUコアとして，同社の32ビット・プロセッサ・コアであるSH-4Aを2個搭載する．最大動作周波数は533MHz，最大処理性能は1920MIPS，動作温度範囲は－40度～＋85度．コア部の電源電圧は1V，PCI Expressインターフェース部は1.8V，I/O部は3.3V．

　本プロセッサは，マルチコアによる機能分散型システムの構築に役立つ二つの機能を備えている．すなわち，二つのCPU上で動作する異なるシステム（ドメイン）の間でデータをやり取りするための通信インターフェース技術「EXREAL-ExARIA」と，CPUの共有メモリ領域にアクセス制限などを施して異なるシステムの間の干渉を抑止する技術「EXREAL-ExVisor」である．

　このほか，PCI Expressバス・インターフェース，USB 2.0インターフェース，割り込みコントローラ，サウンド・インターフェース，タイマ，FIFO（first-in first-out）付きシリアル・インターフェース，メモリ・コントローラ，Ethernetコントローラ，854ピクセル×480ピクセルの解像度に対応したディスプレイ・コントローラなどを内蔵する．

　サンプル出荷は2008年10月から開始する．

[写真1] SH7786グループの外観