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小中高校生向けロボット競技の国際大会,2008年11月に横浜で開催
ニュース 2008年1月23日
2008年11月1日~2日,パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)にて,小中高校生を対象としたロボット競技の国際大会「WRO(World Robot Olympiad)2008 国際大会」が開催される.参加国地域は25以上になる予定.また,国際大会に先立って,国内大会やその予選会が開催される.国内で開催される予選会は約20カ所,参加チーム数は600チームを予定している.国内大会は2008年8月31日にパシフィコ横浜で開催される.予選会は6月~8月ごろに実施される(詳細は3月ごろに確定する見込み).
WROは,小中高校生の科学技術に対する興味や関心を高めることを目的として考案された,自律型ロボットによる競技会である.シンガポールの国立教育機関であるScience Centre Singapore(シンガポール・サイエンス・センター)の発案によって,2004年にシンガポールにおいて第1回大会が開催された.以降,2005年はタイ,2006年は中国,2007年は台湾にて国際大会が開催された.2007年の国際大会には,予選会を含めると23カ国地域,9,640チームが参加した(このうち日本からの参加チーム数は400).
専門的な環境が整っていなくても参加しやすいように,競技ロボットは,市販のロボット・キットを用いて製作する.特にWRO国際大会では,世界各国で入手しやすいことを考慮して,LEGO MINDSTORMSを使用することが定められている.チームは,選手(子ども)2~3名とコーチ(大人)1名で構成する.また,予選会においては,初参加のチームにも対応しやすいように,講習会を開く場合もあるという.
WRO国際大会の競技内容は,大きくレギュラ・カテゴリとオープン・カテゴリに分かれる.レギュラ・カテゴリはいわゆる“競技”であり,競技コート内に置かれた缶を倒したり,ピンポン玉を運んだりして,制御の速さや正確さを競う.競技は小学生部門,中学生部門,高校生部門に分かれており,それぞれ課題の難易度を変えてある.オープン・カテゴリは,与えられたテーマに合わせて制作した作品の展示/プレゼンテーションを競う.当日は2.97m×1.86mのブースに作品を展示する.制作やプレゼンテーションはすべて英語で行う.2008年のテーマは「環境(地球環境保護)」である.
2008年のWROでは,国際大会および国内大会に合わせて,ロボット教育に関するシンポジウムが開催される.本シンポジウムは,ロボットに関する指導体制や指導カリキュラムなどについての情報交換の場として企画されている.さらに,国際大会の日程に合わせて,福井県立恐竜博物館(福井県勝山市)において,WROエキシビション大会が実施される.詳細は未定だが,国際大会のレギュラ・カテゴリ競技にルールを追加した競技などが行われる予定.「恐竜」をコンセプトとして,子どもたちが地球環境を考えるきっかけにしたいという.
日本国内におけるWRO関連の活動は,有志によるボランティア活動として実施されている.今回のWRO2008 国際大会とエキシビション大会の開催にあたり,開催地である神奈川県や福井県で大会運営や通訳に携わるボランティアを広く募集している.
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