Micrel，二つのGビットEthernet MACを内蔵したARM9プロセッサを発売

　Micrel社は，二つのEthernet MAC回路を内蔵したARM9プロセッサ「KSZ8692/9692」を発売した．KSZ8692はデータ転送速度が10M/100MbpsのEthernetに，KSZ9692は10M/100M/1GbpsのEthernetに対応する．ネットワーク機器や通信機器，マルチメディア機器，VoIP（voice over internet protocol）機器，プリンタ・サーバ，ディジタル・プロジェクタ，制御システムなどに利用できる．

　CPUコアとして，ARM922を内蔵する．動作周波数は250MHz．8Kバイトのデータ・キャッシュと8Kバイトの命令キャッシュ，MMU（memory management unit）を備える．

　Ethernet MAC回路はIPv4/IPv6のパケット・ヘッダ・チェックサム生成機能やCPU負荷を軽減するためのエラー・フィルタリング機能を備えている．このほかのインターフェース機能として，PCI 2.3に準拠するPCIバス・コントローラ（32ビット，33MHz/66Mhz），二つのUSB 2.0インターフェース（ハイスピード・モード対応），SD/SDIOホスト・コントローラ，DDRメモリ・コントローラ，フラッシュ・メモリ・インターフェース，最大5Mbpsに対応する四つのUARTインターフェースなどを備えている．さらに，IPSec回路，DESや3DES，AES，RC4に対応した暗号化回路，MD-5やSHA-1，SHA-256に対応したハッシング処理回路などを備えている．

　パッケージは27mm×27mmの400ピン・プラスチックBGA．2008年第1四半期に量産出荷を開始する．

[写真1] KSZ8692の外観

[写真2] KSZ8692/9692の評価ボード