Octasic，IP網や固定電話網，移動電話網のゲートウェイを構成できる音声，動画処理用マルチコアDSPを発売

　カナダOctasic社は，PBX（Private Branch Exchange；構内交換機）向けの音声，動画,データ処理用マルチコアDSP「Vocallo」を発売した．音声，動画，データの処理機能と，企業ネットワーク（IP網）や固定電話網，移動電話網のゲートウェイ機能を持つ．

　ゲートウェイ機能として，G.711，G.729AB，G.723.1，G.726/G.727，G.728，G.729E，AMR（Adaptive Multi Rate），FR（Full Rate GSM 6.10），EFR（Enhanced Full Rate），HR（Half Rate），AMR-WB（Adaptive Multi-Rate Wideband），EVRC（Enhanced Variable Rate Codec）などの音声符号化方式に対応する．さらに，IPv4，IPv6に対応し，RTP（real-time control protocol）,RTCP（real-time control protocol），UDP（User Datagram Protocol），IP（Internet Protocol），ICMP（Internet Control Message Protocol）といったプロトコルにも対応する．

　音声処理機能として，エコー・キャンセル機能やノイズ・キャンセル機能を備える．ビデオ機能については，H.263，H.264といった映像圧縮方式に対応する．

　ファームウェアやAPI（Application Program Interface），C言語のコンパイラが付属する統合開発環境「Vocallo Code Builder」を用意する．例えば，通信に独自の暗号化方式を用いる場合など，ユーザ独自のアプリケーションを開発して，製品に組み込むことができる．

　通信機器メーカ向けに2008年1月からサンプル出荷を開始する．

[写真1] Vocalloの外観