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CoWareがESLツール5製品を改版,モデル作成の手間を減らす機能を強化し,シミュレーション速度も改善
ニュース 2007年11月6日
米国CoWare社は,2007年11月末に同社のESL(electronic system level)ツール5製品を同時に改版する.具体的には,システムLSIのアーキテクチャ設計ツール「Platform Architect」,システムLSIのシステム・レベル・モデルの上でソフトウェア・プログラムを動作させるソフトウェア開発環境「Virtual Platform」,プロセッサ設計ツール「Processor Designer」,ディジタル信号処理システム設計ツール「Signal Processing Designer」,モデル・ライブラリ「IP Model Libraries」の新バージョン(2007.1)を出荷する.これらの製品群をまとめて,同社では「ESL 2.0」と呼んでいる.
Platform Architectについては,単体テスト用のトラフィック生成機能(SystemC Component Wizard)や,オンチップ・バスの自動設定・接続機能(Bus Library Wizard),選択したバスに対応するトランザクタを自動挿入する機能(Easy Connect),SystemCデバッグ支援・解析機能(SystemC Explorer)を新たに追加した.例えばBus Library Wizardでは,ユーザがメモリ・マップを定義し,バス・プロトコルを選択すると,対応するオンチップ・バスの部品が生成され,その部品とポートの間が自動結線される.シングル・レイヤ・バスだけでなく,マルチレイヤ・バスを生成することもできる.さらに,簡単なプログラムを実行できるシステムLSIのサンプル・モデルも多数収録した.
Virtual Platformについては,シミュレーション速度(開発環境上のソフトウェア・プログラムの実行速度)を最大2倍に改善した.これにより,モデルによっては,実機よりも高速にシミュレーションできたケースもあったという.また,メモリ・マップ・ビューワ(Virtual Platform Analyzer)やマルチコアに対応したシミュレーション制御機能なども新たに追加した.
Processor Designerについては,ゲーテッド・クロック回路を自動生成することにより,消費電力を最大50%削減できるようになったという.また,命令セット・シミュレータの実行速度を最大4倍に高速化した.
Signal Processing Designerについては,W-CDMAの拡張技術であるLTE(Long Term Evolution,いわゆるSuper 3G)に対応したライブラリを用意した.
IP Model Librariesについては,英国ARM社のCortex-R4,ARM946ES,ARM7TDMI,ARM11 MPCore,ARM1176,ARM1156,米国IBM社のPPC440とCoreConnect Bus,米国Tensilica社のXtensaとDiamond Core,米国VeriSilicon社のZSP500,米国Sonics社のMemDDR,MemMaxに新たに対応した.
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