ソース・コード解析ツール・ベンダのCoverityが国内の自動車業界に対する販売体制を強化

　米国Coverity社は，豊通エレクトロニクスと提携して，日本国内の自動車業界に向けた同社の製品販売体制を強化する．具体的には，豊通エレクトロニクスと，ソース・コード構造解析ツール「Coverity Prevent」とアドオン製品であるコーディング・ルール・チェッカ「Coverity Extend」に関する販売代理店契約を結んだ．また，2007年9月に，東京に日本支社（アジア太平洋向けの拠点オフィス）の開設を予定している．

　Coverity Preventは，CやC++，Javaで記述されたソース・コードの構造を静的に解析し，エラーを指摘する．同ツールには，エラー管理ツール「Defect Manager」が付属しており，エラー個所をメールで送信したり，バグ追跡システム（BTS：bug tracking system）にエクスポートしたりできる（Excel形式でのエクスポートも可能）．対応コンパイラはArm CC，GCC，G++，Intel Compiler C/C++，Visual Studio，Wind River Diabコンパイラ，TI Code Composer Cコンパイラ，Green Hilsコンパイラ，Sun CC，HPUXコンパイラ，そのほかのANSI Cコンパイラ．

　同ツールにCoverity Extendを追加することにより，ユーザ独自のコーディング・ルールによるチェックが可能となる．

　同社のソース・コード解析ツールは世界で235社の企業に導入されている．国内ではNTTドコモが携帯電話の組み込みソフトウェア開発用に購入しているという．今後1年間の販売目標は6億円．

　豊通エレクトロニクスは豊田通商の100％出資の子会社であり，半導体やECU開発ツールの販売代理，車載組み込みソフトウェアの開発や検証などを行っている．