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T-Engineフォーラム,8ビットCPUや16ビットCPUでも動作するT-Kernel OSを開発

 T-Engineフォーラムは,32ビットCPUに加えて,8ビットCPUや16ビットCPUでも動作するリアルタイムOS「μT-Kernel」を開発した.既存のT-KernelからMMU対応機能とタスク例外処理機能を削除した.また,メモリ領域の静的確保機能を追加した.

 同フォーラムは,μT-Kernelのリファレンス実装として,ルネサス テクノロジのH8S,および英国ARM社のARM7に対応したバージョンを公開する(ARM7対応版については,米国Atmel社のCPUで動作確認を行った).このリファレンス実装は,同フォーラムのWebサイトから入手できるようになる予定.これを製品に組み込むことも可能で,その場合はソース・コードを開示する義務はない.また,μT-Kernel本体に手を加えて販売することも可能である.μT-Kernelの一般公開は2007年中を予定している.

 今回の発表に合わせて,富士通のFR,ルネサス テクノロジのSH-2とM16C,NECのV850に対応したμT-Kernelが用意され,デモンストレーションが行われた.例えばルネサス テクノロジは,4MHz動作のH8Sを搭載した親指大の基板「Dice」を展示して注目を集めた.

 μT-Kernel対応のアプリケーション開発環境としては,統合開発環境Eclipseベースのものが用意されており,Windowsパソコン上で編集,ビルド,デバッグの一連の作業を行える.メニューからシステム・コールを選択し,ダイアログ中で引き数を入力することでソース・コードが挿入される機能なども用意する.

 さらに,μITRON 4.0仕様には「ベーシック・プロファイル」が追加された.μT-Kernelは,μITRON 4.0と互換性がない.ただし,ベーシック・プロファイルに従って開発されたミドルウェアなどは,μT-Kernel上でも動作させやすいという.


[写真1] Diceを手にする東京大学教授/T-Engineフォーラム代表の坂村 健氏


[写真2] H8Sを搭載した基板「Dice」

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