Microchip，最大14Kバイトのフラッシュ・メモリを内蔵する8ビット・マイコンを発売

　米国Microchip Technology社は，14Kバイトまたは7Kバイトのフラッシュ・メモリを内蔵する8ビット・マイコン「PIC16F88Xファミリ」を発売した．バッテリ駆動システムの管理やメカトロニクス機器の制御などに利用できる．

　本マイコン・ファミリは，PIC16F87XAファミリとオブジェクト・コード・レベルで互換性がある．外部から与えるシステム・クロック周波数は最大20MHz．外部クロックに異常が発生したときに，内部クロックに切り替えて継続稼働するためのフェイル・セーフ・クロック・モードを備えている．さらに，低消費電力化のためのウェークアップ機能なども備えている．

　動作電圧は2.0～5.5V．2個の発振回路（125kHz～8MHz）と14チャネルの10ビットA-Dコンバータ，2個のアナログ・コンパレータ，1個のディジタル・コンパレータ・モジュール，1個のデバッグ・モジュール，1個の0.6Vの参照電圧（A-Dコンバータ，アナログ・コンパレータ用）などを備えている．また，インターフェースとして，拡張版のUSART（universal synchronous and asynchronous receiver-transmittor）とSPI（serial parallel interface）/I2Cを備えている．I/Oピン数は最大36で，各ピンに個別に割り込みをかけることができる．ソフトウェア開発には，同社のPICkit 2 Development Programmer（書き込み器），MPLAB IDE統合開発環境，MPLAB ICE 2000エミュレータ，MPLAB ICD 2インサーキット・デバッガなどを利用する．

　14Kバイトのフラッシュ・メモリを搭載する品種（PIC16F886，PIC16F887）はすでに量産出荷を開始している．7Kバイトのフラッシュ・メモリを搭載する品種（PIC16F883，PIC16F884）は，2006年12月から量産出荷を開始する予定．

[図1] PIC16F887のブロック図

[写真1] PIC16F88Xファミリの外観

[表1] PIC16F88Xファミリの概要