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ルネサス,国内のIP放送と宅内ネットワークの著作権保護機能を備えるSHマイコンを発売
ニュース 2006年11月20日
ルネサステクノロジは,国内のIP放送(インターネット経由のテレビ番組配信)で採用予定の著作権保護機能,および宅内ネットワークの著作権保護規格であるDTCP-IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)に対応した暗号化/復号化機能を備える32ビット・プロセッサ「SH7652」を発売した.著作権保護関連として,暗号アルゴリズム(AES,DES,Triple DES,MUGI)処理やハッシュ・アルゴリズム(SHA-1,SHA-224,SHA-256)処理,メッセージ認証コード生成(HMAC-SHA-1,HMAC-SHA-224,HMAC-SHA-256),TTS(time stamped transport stream)パケット解析,ProMPEG方式のフォワード・エラー訂正といった機能を備えている.
本プロセッサは,CPUコアとしてSH-2Aに倍精度の浮動小数点演算ユニットを組み込んだ「SH2A-FPU」を内蔵している.動作周波数は最大200MHz,処理性能は480MIPS.内蔵RAMは32Kバイト.このほか,8Kバイトの命令キャッシュと8Kバイトのオペランド・キャッシュも搭載している.また,IEEE802.3に準拠したMAC(media access control)処理の機能を備えており,データ転送速度が10Mbpsや100MbpsのEthernetに接続できる.例えば,IP放送の著作権保護処理やDTCP-IP制御を行いながら,HD(high definition)データを2チャネル同時に伝送できる.さらに,USB2.0のハイ・スピード・モードに準拠したホスト/ターゲット・コントローラやSDメモリ・カードのホスト・インターフェース,シリアル・サウンド・インターフェースなどを備えている.
内部のコア電圧は1.2V,外部電圧は3.3V.パッケージは,外形寸法が13mm×13mmの240ピンCSP.2007年1月からサンプル出荷を開始する.IP放送や著作権保護に対応したミドルウェアは,アクセスやエルミック・ウェスコム,ユビキタスなどのソフトウェア・ベンダから供給される予定.
なお,本プロセッサを購入する際には,DTCP-IPを規格化したDTLA(Digital Transmission Licensing Administrator)のライセンスを取得する必要がある.
[写真1] SH7652の外観
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