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Texas Instruments,H.264 D1エンコード処理に対応したメディア・プロセッサを発売
ニュース 2006年11月15日
米国Texas Instruments社は,メディア・プロセッサ「TMS320DM6437」を発売した.本プロセッサはDSPコアとして「C64x+」を採用している.動作周波数は600MHz.D1(720ピクセル×480ピクセル)の解像度のH.264エンコード処理を30フレーム/sで行える.セキュリティ・カメラやテレビ電話など,画像処理性能と低コスト化のバランスが求められる業務用・民生用機器における需要を見込んでいる.なお本プロセッサは,同社のディジタル・ビデオ応用機器向け開発プラットホームである「DaVinci」の中核となる構成要素である.DaVinciは,ベースとなるプロセッサに加え,評価ボードを含む開発ツールやサンプル・コードなどから構成される.
DaVinci用プロセッサとしては,すでにセットトップ・ボックスなどのディジタル家電向けに「TMS320DM6443」と「TMS320DM6446」が発売されている.これらのプロセッサにはC64x+コアとARMコアが搭載されていた.今回のTMS320DM6437ではC64x+コアのみとし,コストを抑えたという.リサイザやOSD(on-screen display),プレビュー機能などのビデオ処理を専用回路「VPSS(Video Processing Subsystem)」で実現した.これにより,本プロセッサがターゲットとするテレビ電話などの応用であれば,DSPのみでシステム制御も含めて行えるという.なお,VPSSは「TMS320DM6443」と「TMS320DM6446」にも搭載されている.
サンプル出荷はすでに開始している.量産出荷の開始時期は,2007年第2四半期を予定している.本プロセッサ用の評価ボードや開発ツールなども同時期から提供を開始する.サンプル・コードとしては,H.264ベースライン・プロファイルのエンコーダ/デコーダ,H.264メイン・プロファイルのデコーダ,H.263 D1エンコーダ/デコーダなどを提供する.
TMS320DM6437とは別に,動作周波数や,外部インターフェース,ビデオ処理用専用回路の構成などが異なる3品種「TMS320DM6435」,「TMS320DM6433」,「TMS320DM6431」も用意する.
[写真1] ET 2006における「TMS320DM6437」のデモンストレーションのようす
[写真2] 「TMS320DM643x」の外観
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