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コンピュータ・ハイテック,eBossカーネル評価用のV850搭載ボードとFeliCaインターフェース・ボードを発売
ニュース 2006年11月13日
コンピュータ・ハイテックは,同社のカーネル・ソフトウェア「eBoss(Embedded Basic Operating Smart System)」を,NECエレクトロニクスのV850マイコン上で稼働できるようにした.また,eBossを評価するためのV850マイコン搭載ボード(eBoss-6ボード)とソフトウェア開発環境からなる「eBoss-6評価用キット」,および同キットにFeliCaインターフェース・ボード(FeriCa R/Wボード)とプログラム・ライブラリを加えた「eBoss-6 for FeliCaキット」を発売する.eBossカーネルはこれまで,ルネサステクノロジのマイコンを中心にサポートしていた.FeliCaは,ソニーが開発した非接触ICカード技術である.
eBossは,POSIX(portable operating system interface for UNIX)準拠の組み込み機器向けカーネルである.カーネルの一部として,TCP/IP(transmission control protocol/internet protocol)のプロトコル処理の機能を備えている.さらに,telnetd (telnet daemon) やftpd(file transfer protocol deamon),httpd(HyperText Transfer Protocol Deamon),SMTP(simple mail transfer protocol)に対応するミドルウェアを用意している.これらを使って,例えば遠隔制御や遠隔監視の機能を実現できる.起動にかかる時間は約100ms.カーネルの基本部分の容量は,TCP/IP機能を含めて約80Kバイト.
eBoss-6ボードは,CPUとして「V850ES/JJ2(μPD70F3724)」を搭載している.V850ES/JJ2の動作周波数は最大20MHz,処理性能は最大29MIPS.640KバイトのフラッシュROMを内蔵している.このCPUのほかに,本ボードには,512MバイトのNAND型フラッシュROM,RTC(realtime clock),およびLCD(液晶ディスプレイ)やEthernet,UART(3チャネル),USB(ホスト,ターゲット),CSI,I2Cなどのインターフェースが実装されている.
FeriCa R/Wボードは,FeriCa用リーダ/ライタLSI(ソニー製RC-S920)を搭載している.シリアル・インターフェースを介してeBoss-6ボードに接続する.
ソフトウェア開発環境には,カーネル・リソース(バイナリ・コード)やライブラリ,Cygwin,コンパイラが含まれる.サンプルとして,WebサーバのプログラムやSocketを使ったプログラムを用意する.また,同社は,量産用のOEM(original equipment manufacturing;相手先ブランドによる生産)ボードも供給する.
2007年2月ごろに出荷を開始する予定.
[写真1] eBoss-6ボードの外観
[写真2] FeliCa R/Wボードの外観
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